第6話
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ふぅー、ようやく書き終わったよ。
いやぁ〜長かったなぁ……。
あ、もうすぐ時間だね。それじゃあ、行ってくるとするかな。
さて、そろそろ行くとするか。
俺の名は、田中亮太。
年齢は40歳で独身。
趣味は読書。最近は異世界ファンタジーをよく読んでいるな。
仕事も順調だし、プライベートもこれといって不自由している訳じゃない。
ただ一つだけ不満があるとすれば、それは毎日が退屈だということだろう。
刺激のある日々を送りたいと思うが、今の職場ではそれも望めない。俺はいつものように出社して、仕事を片付けて定時になると会社を出た。
特に用事があるわけでもないのだが、何となくまっすぐ帰る気になれず駅の周りをブラつくことにした。
しばらく歩いていると、ゲームセンターを見つけたので中に入ってみた。
店内には大勢の人がいて賑やかだったが、平日ということもあり客の数は少なかった。
何をするにもやる気が起きなかったので、とりあえずクレーンゲームの景品を見て回ることにした。
うーん、欲しいものは見当たらないなぁ……。
そう思いながら歩いていると、とあるぬいぐるみが目に入った。
犬のような猫のような、よく分からない生き物のぬいぐるみだった。大きさ的には500円玉くらいの大きさかな? 何となくそのぬいぐるみが欲しくなった俺は、100円を入れて挑戦することにした。
アームを操作して狙いを定め、ボタンを押した。すると、ぬいぐるみは見事落下口まで移動してくれた。
よしっ!後は落ちるだけだ。
しかし、運が悪いことに途中で落ちてしまい、結局取ることはなかった。
その後も何度かやってみたが、全て失敗に終わった。
くそう…… やっぱりそう上手くはいかないか…… そう思って諦めようとした時、隣に誰かがいることに気づいた。
横を見ると、そこには1人の女性がいた。歳は20代前半くらいだろうか? 黒髪ロングヘアーの美人だった。
その人は真剣な表情で、クレーンゲームを見つめていた。
まぁ、邪魔にならないようにしておこう。
そう思った俺はその場から離れようとしたが、何故か足が動かなかった。…… おかしい…… 何故動かないんだ? どうしようか悩んでいるうちに、女性はコインを投入した。えぇ…… まさかあの人、あれを取るつもりなのか?………… そんなことあるはずないか…… 流石に無理だよな…… と思った次の瞬間、信じられないことが起こった。
なんとその女性、見事にそのぬいぐるみを取ってしまったのだ! しかも一発で……!?︎ すごいなこの人!! 一体どんな魔法を使ったんだよ!?︎ 俺が驚いている間に、その女性は景品を取り出して立ち去ろうとしていた。
ちょっと待ってくれ! まだ話は終わってないぞ! 俺は慌ててその女性の後を追った。
その女は、何かを探すようにキョロキョロしながら歩いていた。
おそらく、俺を探しているのだろう。
仕方ない…… このまま放っておくのも可哀想だし、声をかけてみるか。
でも、なんて話しかければいいのかな? えっと、こんにちはとか、いい天気ですねーみたいな感じでいいんだろうか? うん、それでいこう! 俺は勇気を出して、彼女に声を掛けてみることにした。
――
あ、あのぉ〜 もし良かったら、少しお茶でもいかがですか?
(はい?)
彼女は驚いたような顔をした後、すぐに笑顔になって言った。――
私はソフィア・メリル。
あなたは小説家になりたいと思っているのよね?それなら、私と一緒に来ない?私があなたの師匠になってあげるわ! 僕は喜んで彼女の提案を受けた。
***
それから僕はソフィアさんについて行き、ある場所に辿り着いた。そこは森に囲まれた大きな屋敷だった。
僕は彼女に魔法を教えてもらうことになった。まず最初に教えてもらったのが魔力操作という技術だ。これは簡単に言うと、体内に流れるエネルギーの流れを操作することで様々な効果を発揮することが出来る。例えば火を出したりとかね。ただ、これを意識的に行うことはとても難しいらしく、僕が最初に出来たようになったのは身体強化と呼ばれるものだった。ちなみに、この世界の人間は基本的に全員、多少なりとも魔力を持っているので誰でも使えるらしい。次に教わったのが詠唱だ。これはイメージを明確にするためのものだと言われている。
最後に習ったのが魔道具作成術と呼ばれるもの。これはその名の通り、魔道具を作るためのもので、魔石に魔力を流し込むことによって作ることが出来る。
僕は彼女の指導の下、色々なものを作り続けた。
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