第1話「消えたおとぎ前線」③

※[お詫び]セリフのみで簡単な状況説明やルビと傍点などは今のところついていません。


大雷:「やらかしましょうかね!(※しばらく間をあける)神気はこんなもんで創れるかな?それ!ちょちょいのちょいで、新しいおとぎ前線の完成よ!」


<一瞬にして奥の院の郷の中央におとぎ前線が開通する。驚きふためいて現れる命婦大神…>


命婦大神:「(※とても驚いた声で)あ、あなた様は…」


大雷:「しーっ。誰にも気づかれないように創ったつもりだったけど、(※お茶目に)気づかれちゃった♪」


命婦大神:「こ、これは…おとぎ前線…。まさかこの奥の院の郷の中に…」


大雷:「ちょっとね!今までの前線が壊れちゃったでしょう。だから、前の”あの場所”じゃなくて、こちらに創らせてもらったから…。あ、ちゃんと、あの3柱には許可はもらってる!」


命婦大神:「い…いえ…。滅相もございません…。稲荷大神様の…貴方様の御心のままに…。恐れながら、お尋ねいたしますが、何故、新しい”おとぎ前線”をこの場所に…。」


大雷:「不完全燃焼中のあの6人をまた、しばらく借りたいから…(※しばらく間をあける)それで理由になる?」


命婦大神:「あ、あの6人というと…。み、美琴達の事でしょうか?」


大雷:「何か問題でもあるかな?」


命婦大神:「いえ、滅相もございません。美琴を含め、あの子達は、おとぎ前線が消滅して以来…。ずっと塞ぎこんでおります…。」


大雷:「ああ…やっぱり…。あの子達もある意味、私の我儘の犠牲者…。(※しばらく間を空ける)もう、あの場所には戻れないけど…。3年間、私の我儘に付き合ってくれたお詫びに、あの子達に新しく活動できる世界を与えたいのよ!今、あの6人は不完全燃焼で燻っている…。だから、あの子達が完全燃焼して、納得できるまで…私が責任を持って見守るわ!」


命婦大神:「そういう事でしたか…。(※しばらく間をあける)そうそう、願居も…。いや…既にネガイ様というべきですか…。お噂は聞いております。まだ、1000日の”神々の戒め”さえもあけておらぬ中、その神気は、上位クラスの超高位神様達を凌駕するほどまでになっているとか?」


大雷:「ネガイ…(※プププッと笑う)。ぶつぶつ口うるさいし、戦神としては、まあ、それでもまだまだなんだけどね(※フフフフッと不敵に笑う)♪それよりも今回は先ず、あの6人に…急に途絶えた夢の続きをみさせてあげたいのよ…。」


命婦大神:「お、おそれながら、わらわは何をすれば宜しいのでしょうか?」


大雷「この場所に新たな”おとぎ前線”が開かれているのを知っているのは、今は命婦殿と稲荷大神3柱…あとは世界中で数柱程度の1部超高位神位かな…(※しばらく間をあける)別に他の神々達は、ここに私が新しい”おとぎ前線”を創り上げても、(※冗談交じりな言いぶりで)私の気紛れとしかおもっていないだろうから、それは置いといて…。この新しい”おとぎ前線は”今までの物とはちょっと違うのよ!私が創造する未知なる世界へとも繋がる新しい”おとぎ前線”」


命婦大神:「あ、新しい”おとぎ前線”ですか!それに未知なる世界とは…。」


大雷:「勿論、従来の”おとぎ前線”の機能はそのままよ!でも、”上位互換版”って事!その辺の調整をそうね…(※しばらく間を空ける)1か月位かな…私も忙しいもので、ボチボチするから、それが終わったら、あの6人を借りるわね!準備できたら、私の代わりの者をこの場所に連れてくるから…。命婦殿は、あの6人をここに連れてきてくれる?」


命婦大神:「承知いたしました。して、この”おとぎ前線”は?」


大雷:「このままで良いわよ!3年前と同じで従来の”おとぎ前線”同様、決まった条件、決まった時間に、普通の”おとぎ前線”として使って良いわ!狐神族の者にはそうお伝えなさい!ただ、あの6人には違う形で使ってもらう事になる…1か月後に…。それまでは、あの6人にもこの事は黙っておいてね!」


命婦大神:「貴方様の御心のままに…」


大雷:「それじゃあ、また!(※しばらく間を空ける)それとも…そいぎー!がいいかな(※プププッと吹き出し笑い)」


<音さえも一切立てず一瞬にして、命婦大神の前から姿をけす大雷…>


命婦大神:「(※ふ~~~っと大きなため息、ほっと安堵した声で)あ~怖かった~。あの御方が関わっていた事を知っていたとはいえ、今日、ここで直接、お会いするとは思いもよらなんだ…。それにしても、新しい”おとぎ前線”をこんな軽い感覚で創造されるとは…”宇宙そのもの”といわれるのも当然か…。(※しばらく間をあける)あの6人もさぞ、喜ぶであろう!」


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