第11話:その頃、妹は濃厚な百合エロ展開
「はぁう~……勉強疲れたよぉ」
「あらあら、きらら。もうギブアップなの?」
放課後。勉強を教えて貰う為に、私は彼女(仮)の1人であるひかりちゃんと一緒に、街の図書館へと足を運んでいた。
だけどもう一時間近くも机に向かってばかりで、そろそろ私の頭は限界です。
「はぁ、どうして私って、頭が悪いんだろー」
「そんな事ないわよ。学年の中でも、常に平均点以上じゃない」
机に突っ伏した私の頭を、ひかりちゃんは優しく撫でてくれる。
くぁーっ! 清楚系美少女生徒会長から頭を撫でて貰えるなんて、たまりませんなぁ!
「うぇへへへへっ……! でも、私以外のみんなは学年でも一桁以内だし」
「ニヤケながら落ち込むなんて、器用な事をするわね」
「私もみんなに釣り合うくらい、頭が良くなりたいよー」
「成績なんて、どうだっていいわ。きらら、アナタだってそうでしょ?」
「え?」
「もし私達の成績が学年最下位だったら、嫌いになるの?」
「そんなわけないよ! 私がみんなを嫌いになるなんてっ!」
ひかりちゃんの問いかけに、私は思わず机を叩いて声を荒らげてしまう。
すると周りの人達がジロリとこちらを見て、コホンと咳払いをしてきた。
あうぅ、しまった。図書館で大きな声を出しちゃった。
「……ありがとう、きらら。アナタがそう言ってくれるように、私達だって……アナタを成績で判断したりはしないわ」
「……うん!」
「だから、そんなに片意地を張らず……そうね」
ひかりちゃんは何か思いついたように、左手で手招きをする。
内緒話をしたいのかと思って、私は机に身を乗り出して……ひかりちゃんの顔に耳を近付けていく。
「ちゅっ」
「ふぇっ!?」
私の頬に、ひかりちゃんの柔らかな唇の感触が伝わってくる。
こ、これは……!
「ふふっ……勉強を頑張っているご褒美よ。もし、今度のテストで成績が今よりも上がったら……もっと、別な場所にキスをしてあげる」
「……ひゃひっ!」
きっと今の私の顔は、タコさんのように真っ赤になっているに違いない。
ひかりちゃんからのほっぺたちゅー。
勉強を頑張ったら、別の場所にキスしてくれる。
唇かな? それともおっぱいかな? もしかしてぇ……アソコ?
「ほぉぉぉぉぉぉ……!」
もはや今の私は人間火力発電所だ。
ひかりちゃんからのご褒美チューの為に、勉強を頑張るだけのマシーンである!
「ひかりちゃん! アタイやるよ!」
「アタイ? なんだか、キャラが変わってないかしら?」
「うぇへへへへっ……ひかりちゃんからのちゅー。はじめてのちゅー♪」
「調子の良い子ね。ふふっ、そういうところが可愛らしくて好きなんだけど」
「えへへへっ、私もひかりちゃんの事が大好きだよ」
右手はシャーペンでノートを書き進めながら、左手はひかりちゃんと手を繋ぐ。
恋人繋ぎみたいに指を絡め合い、ぎゅぅっと力強く……お互いの体温を感じ合う。
もはやこれは、セックスに等しい行為だと思うのは、私だけでしょうか!?
「大好きといえば、今朝のお兄さんはどんな様子だったかしら?」
「へっ? お兄ちゃん?」
どうして大好きというワードから、お兄ちゃんが出てくるのかは分からないけど。
昨日はお兄ちゃんと一緒にハンバーグを食べたって言っていたし、いずれ私と結婚してお兄ちゃんと同居した時の心配をしているのかもしれない。
お兄ちゃんは【何があろうと死ぬまで私と一緒に暮らす】わけで。
私が集めた美少女ハーレムのメンバーは必然的にお兄ちゃんとも暮らす事になるから困りものだよ、ぷんぷん!
「なんか、放心状態だったよ。いつものお兄ちゃんじゃないみたいだったの」
「へぇ……そうなの。それは……気になるわね」
「うん。帰ったら、この可愛い妹がお悩みを聞いてあげようと思うんだ」
「ふふっ、それならすぐに元気になってくれそうね」
「登校中にピーナッツバターを舐めるのは、もう懲り懲りだもん。早くお兄ちゃんには復活してもらわないと、朝ごはんが……」
「ピーナッツバター?」
「あ、ううん。なんでもないの」
あわあわあわっ、危ない危ない。
流石にひかりちゃんには、あんな恥ずかしい事は隠しておかないと。
「えー? 気になるわ。私にも教えて?」
「や、やだぁ……」
「ダメなの? 恋人に隠し事なんて、ひどいわ」
「んぁっ……? ひかりちゃん……?」
机の下。ひかりちゃんの綺麗な脚が、私の脚に絡んでくる。
いつの間にか、靴を脱いでいたみたいで……ニーハイだけとなったひかりちゃんの右足のつま先が、スルスルと私の太ももを擦り上げる。
「ひゃっ……!? こんな場所で……?」
「ふーん? こんな場所じゃなければ、いいの?」
「んぅっ……ぁっ、ちがっ……!」
ひかりちゃんは足先を巧みに動かし、コスコスと私の内股の敏感な場所を刺激する。
ダメ、周りにはいっぱい人がいるのに……私、気持ち良くなっちゃう。
「はぁっ、はぁっ……ぁん……そこ、もっとぉ……」
「あぁ……きらら、なんて愛おしいのかしら。その顔、ゾクゾクしちゃう」
「あっ……」
伸びてきたひかりちゃんのつま先が、いよいよ私のスカートの中へと入り込もうとしていたのに……その寸前でパッと離される。
「え? え、え?」
「……お・あ・ず・け♪」
「うにゃっ!?」
こんな生殺しは酷いよ! 私は思わず、ガターンとその場で立ち上がる。
でも、そんな事をすれば……当然、注目を集めるわけで。
「「「「「……?」」」」」
「……っ!?」
きららちゃんの脚に弄ばれ、イキそうになっていた私の今の姿は……汗に濡れた髪を顔に張り付かせ、スカートはギリギリまで捲し上げられている状態だ。
そんな危ない姿を、周りの人達に見られるなんて……!
「はぅぅぅっ……」
私は一気に恥ずかしくなって、すぐに椅子に座り直して縮こまる。
そして、机に突っ伏すと……そこに教科書を立てて顔を隠す。
「ひかりちゃん、ひどいよぉ……!」
「ああ、その困った顔も素敵。やっぱり、似ているわ……とっても」
「ふぇ?」
「ううん、気にしないで。私がアナタを大好きな事に変わりないから」
時々、きららちゃんは良く分からない事を言います。
その真意が分からず、ちょっと距離を感じる時もあるけれど。
だけどこうして、私を好きだと言ってくれる言葉に嘘は無いと信じているから。
「えへへへ……! なら、大丈夫!」
これからもずっと、ひかりちゃんには……私の大切な彼女でいてほしい。
私は、そう思っています!
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