第2話

 3回忌を終えて、私は、庭先に足を投げ出して、酒を飲んでいた。妻が手入れしていた、三色すみれが咲いている。私とあかりと彼氏の3人だけの寂しい法事だった。私には、兄弟も居なくて、両親ももう他界している。川を見下ろせる小高い丘にある墓地に、妻を眠らせた。


 犯人が憎い。辱めを受けながらも、妻は快感に腰を震わせていたかもしれないと思うと・・。あの日、出掛ける前の夜のこと。私は、妻を抱いた夜のことを想い出していた。何かが、知らせたのかも知れない。どちらからということもなく愛しあった。


 風呂あがりに妻は、白いレースのナイトウェア姿でベッドに寄り添うようにしてきた。私は、もうトランクスも脱いでいて、その時には、股間のものもその気になっていた。

 布団をはいで、妻の柔らかい身体を抱き寄せ、唇を寄せていった。シャンプーの香りがする髪をかき上げ、首筋から耳に唇を這わすようにすると、妻は口を開き、声が出るでもなく、長い吐息を漏らしていた。


 太腿から手を滑らして、中心に持っていくと、布地の上からもわかるほど湿っている。その上から撫でるようにすると、初めて、妻は声をあげ始めていた。この時のために用意したのだろう、腰の部分が細く紐のようになっている小さなものを穿いている。私は、胸を広げ、乳首を口の中で転がしながら、その紐の部分から中に指をくぐらせていって、繁みの中まで進めると、もう、愛蜜が溢れるようだった。その部分の縁を触れるか触れないかで撫でるようにしていると


「あぁー そんな じらさないでください もっと もっと触って あぁーん」


 妻は、いつもより、燃えてくるのが早いようだった。


「嫌よー お願い 指を入れて― もっと奥まで」

 

 溢れている中に指を入れ、2本入れた時


「ああー そんなー 声が出てしまうわ あかりに・・聞こえるわ・・」


「大丈夫だよ もう寝ているよ 気持ち良いかい」


「えぇ いいー 気持ち良いわぁ ねぇーん あそこも お願いよ」


 と言って、自分で脱ごうとしていたので、私は妻の両脚を持ち上げ、お尻から小さな布切れを脱がしていった。脚を抱えながら、太腿から中心に向かって、舌をゆっくり這わせていった。妻はあそこを舐めあげると一層燃えてくるのだ。気持ちが良いのか、いつもおねだりしてくる。


 恥毛をわけ中心を舌でつつくと、声が大きくなり、腰も振ってきているようだ。あかりのことなど忘れてしまっていた。


「ねぇ きて もう入れてください 章一さんのが欲しい」


 私は、妻のウェァをすっかり脱がしていった、その白い身体を抱きしめながら、耳元で


「まだダメだ 今夜は、もっといじめてやる」

 

 と、ささやきながら、あれの先っぽを窪みの縁を撫でるようにしていた。もう、私のもはち切れそうだった。子供を1人しか産んでいないせいか、まだ、狭く締まってくるようなのを知っている。早く、入れたいが


「あーん そんなー 嫌よー は や く」


 と、喘ぎながら、私のものを探るように握ってきた。


「お願い 入れてください もう 我慢できない 章一さん 欲しい 奥まで入れてー」


 いつの頃か、郷子は娼婦のように激しく燃えるようになっていた。あかりが生まれて、最初の時からだと思う。あそこを舐めるのをねだるようになったのも・・結婚当初は恥ずかしがっていたが。

- - - - - - - ☆ ☆ ☆ - - - - - - -


 飲みすぎたのか、妻の想い出にふけってしまった。愛していたし、出来れば、あの白い身体をもう一度抱きたい。そして、あの中で果てたい、と思っていた。


 垣根の間から、黒猫が現れ寄ってきた。私は、食べかけの目刺しを差し出した。


「お父さん もう 明日、式なんだからね あんまり飲まないで、寝て頂戴よ あら、可愛い猫ちゃんね 待ってて、お昼の折の肉団子あるから」


 と、あかりが取りに行って、お皿に入れて持ってきた。


「赤いリボンしているね どこかで飼われているのかしら お父さん、もう、私寝るね 早く寝てよ」と、言いながら、2階に上っていこうとした時


「お父さん 今まで、ありがとう 私、お父さんの娘で良かった 何かで、恩返ししたいけど・・ありがとうございました」


 私は、にじみ出る涙を抑えながら、寝るつもりで立ち上がったら


 その時、


「お前の夢をもう一度、見させてやる」


 空耳か、猫が話かけてきたような気がしたが、寝室に向かった。


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