7人目 先輩の愛の指導


僕は高校2年生の鈴木 宏明ひろあき


ひろ君と呼ばれている。


僕は読書部の先輩である飯田 雪奈先輩の家に来ている。


彼女はあまり人と話すタイプではなく彼女と話すのは大抵僕だけだ。


...まぁ美人だから告白されることは抜いてね。


そんなこんなで始めてくる先輩の家。


『最近いつもお世話になっているひろ君に恩返ししたいから明日放課後家来れる?』


って言われてきたらすげえ豪邸なんだよ...


「はぁ...なんか恩返しって言われて肩の力抜いていこうとしたらこれかよ...逆に緊張しちまうぜ...」


そんな独り言をはきながらインターフォンを押す。


《......》


「ひ、宏明です。」


《いらっしゃい》


気のせいか声のトーンが少し上がった気がした。


そんなこんなで家の中に入るとまぁすごい...なんか旅館みたいだ。


「広いでしょ?...私の自慢の家なんだ。」


普段は見せない笑顔にドキッとしながらも彼女のあとについて言った。


「ここが私の部屋。」


「お、お邪魔します。」


入ると可愛い部屋というよりは綺麗な部屋だった。


今の彼女の部屋は可愛いだけど先輩の家は綺麗の部類に当たる。


「ささ...お茶飲んで」


先輩はとても恥ずかしそうに...でも笑顔でお茶を僕に渡した。


「そ、そういえばひろ君って彼女いるの?」


さっきよりも10倍くらい恥ずかしげな顔をしながら聞いてきた。


「まぁ...いますけど最近は連絡が取れなくて...まぁ僕は信じてますけど」


すると先輩は落胆したような顔になった。


「そ、そうなんだ...ち、ちなみに誰と?」


「えっと...同級生の千夏です。」


「ふーん...あの女か...」


「先輩?」


「あ、いや何でもないよ?...君みたいな彼氏がいるなんていいなぁ...って」


「僕はそんなたいそうな人じゃないですよ...」


「そう?ひろ君ほどの優しい人...世界中見ても誰一人いないんじゃない?」


「い、言いすぎですよ...」


軽く雑談していると突然眠くなった。


「ふぁあぁ...」


「眠い?...私のベット使う?」


「すみません...いいですか?」


「いいよ」


そのまま先輩のベットの上で意識が深く沈んでいった。






「千夏という女の現在の状況を調べて...浮気している可能性もあるからそこは重点的に」


「えぇ...早急に...よろしく」




_____________________________


「...んぁ」


「おはよう...ひろ君」


「おはようごz...ってうわ!!」


寝ていた隣に先輩がいた。


「何してるん...ってなんで鎖が?!」


手足には鎖や足かせが...


「君にはつらいかもしれないけど言わないといけないことがあるんだ。」


「え?」


「まずひろ君は私に買われたよ。」


「え?...買われる?」


意味が分からない...買われるってなんだ?


「驚いているひろ君も可愛いね...ふふ...」


「ど、どういうことですか?!」


「まずはね...私はお金持ちなのは知ってるでしょう?」


「ま、まぁ...」


この豪邸を見てお金持ちじゃないと言える方がおかしいと思う。


「私は君のことが欲しくなって...その...君のことを買っちゃった❤」


「え?」


「ひろ君の親御さんに買いたいって言ったら最初はだめって言ってたけどそこそこのお金を見せたら打って変わって売るって言ったよ。」


「う...そ...」


信じられなかった。


今まで一緒に笑いあって生きてきた親が僕を売るとは...


「それに君の彼女だってほかの男と不倫してたし...」


「え?」


「私の執事に調べさせたら一発だったよ...可哀そうに」


「うぅ...ぐすっ...」


思わず泣いてしまった。


「でも安心して。私ならあなたのことなんて見捨てない...あなたのためなら何でもする...だから私と一緒に居よ!」


「せん...ぱい...」


先輩の優しさが体を優しく包んでくれる...今の僕には幸せな感覚だ。


「君は私のものなの...」


「うん...」


「あなたは私のことを愛してくれるよね?」


「うん!」


先輩が自分の生きる希望なのかもしれない。


「愛してるよ」


先輩はそういって抱きしめてくれた。


「せん...ぱぁい❤」


この幸せの感覚に包まれてそのまま彼女の体にもたれるように倒れた


「ふふっ...これで君は私のもの...」




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