第37話 振出しに戻る
「さてと、ああは言ったもののどうしようかね」
教会の中に入るのは誰でもできる、金儲けの教会だが当然信者もいるし拝礼に来ている人もいるからね。だけどそんな人目の付くところにいるだろうか
「今気が付いたけれど、セリアの顔分からないや。私としたことがあまりにも抜けていたね、まあ、賢聖を連れてくるよりはいいか」
たどり着いた教会には人だかりができていた。アマルフィの知る限りこんなに人がたくさんいるのは見たことがない
「すまない、どうしてこんなに人がいるんだい?」
「あんた知らないのかい?ここに魔女がいるんだよ、みんなとばっちりを受けないように拝礼にきているんだよ」
なるほど、明日は我が身というわけかよくそんな状況でこの国は持っているな。魔女というのはセリアのことだろうね
セリアがここにいるのは間違いないようだけど捕まっている場所もわかないし状況は変わってないね
とりあえず中に入ってみるかな
「関係者以外立ち入り禁止とね、入ってみるかな」
まあ、最悪バレても何とか誤魔化せばいいかな。まあ、バレるようなへまはしないつもりだしね
教会の中は迷路のようだね、入り組んでるし要塞ともいえるような作りだ
ん?誰か来るな
「あの魔女をあぶるまであと5日だな」「ああ、聖人様はお優しすぎる、魔女は一刻も早く殺すべきなのにな」「全くだ、それにあの魔女の親も背信者だったらしいしな」「子が子なら親も親だな」
きっとセリアのことだね、タイムリミットはあと五日か・・・短い、あまりにも短すぎるな冒険者の怪我を治して見方を増やしてもどこまで戦力になるかわからないし、グラムと同じで教会に面と向かって勝負しようなんてやつがとの位いるかな
最悪を想定するならあまり期待せずにいたほうがいいな、ただ、冒険者は恩を仇で返すような奴はいないそんなことをすればこの業界だと生きていけないからな
「協力してもらうやり方は考える必要があるな、さてもう少し探してみようかな」
結構見て回ったはずなのにどこにもいない、というよりどこにも人を監禁する場所がないぞ
「これ以上は危険か」
「何が危険なんですか?」
気配が分からなかった!?
そこにいたのは明らかに纏っている雰囲気が違う女がいた。
「すまないねー、迷子になってしまったんだよ」
「何を探していたんですか?」
「聖人と呼ばれる人に一目会いたくてね、でもそれはかなったのかもしれないね」
「・・・私が聖人だとどうして思ったんですか?」
「明らかに雰囲気が違うからね、あえて光栄です」
「ふふ、そうですか。」
やはり聖人だったか!この女の雰囲気はヤバい、凶暴な魔物に出会ったようなプレッシャーを感じる
本能がささやく、ここは逃げろと
「では、記念に握手でもしましょうか」
聖人から握手を求められる。本当は触れたくもないけれどこの流れで断るのはあまりに不自然か
「あなたがここで何を探していたかは知りませんが『ここのことはすべて忘れなさい』、だれか、この人を教会の外まで送ってください」
「かしこまりました。アナスタシア様」
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