第25話 墜落
「ここはどこだ」
体が寒い、たぶん川に落ちたんだろうな、でなければ死んでる
落ちた?なぜ?
記憶が曖昧だ・・・確か、ここは異世界で、スキルがあって、教会に追われててそれで一緒に逃げた
一緒にって、誰とだ?
誰って
「セリア!!」
周りを見渡す、だが彼女は見当たらない。
焦るな、まずは状況の整理だな、確実に言えることは教会から逃げられたということだ。もし仮に追いかけて見つかっているならここには俺はいないからな、俺に関しては状況はそこまで悪くないだが、セリアはどうだ
少なくても俺と一緒にいないということは川で流れついた場所が違うってことだな、一番最悪な可能性は教会に捕まっているということだ、一番いいのはこの近くに流れ着いていることで尚且つ怪我をしていないことだ
「とにかく探しに行かないとな」
セリアも俺のことを探しているはずだ、植物が近くにあるこの状況で近づけばセリアの方が先に気が付いてくれる
「川で流されてきたんだから川沿いを探そうかな」
上流に戻るのは危険だ、仮に教会の連中がいるなら上流だからな
セリアと一緒に森を進んでいた時にいろいろと教えてもらった、まず食べれるもの、食べれないもの、つまるところ食料だ
旅をしていく中で最も死活問題になるのが食料だと痛感させられた、日に日に減る食料を見ると心も貧しくなる、だけどセリアのスキルはそんな問題を一気に解決してくれる
「ほんとセリアに助けられてたんだな」
ちなみに料理当番は俺だったからその中で自然と食べ物について勉強できたしセリアも丁寧に教えてくれた甲斐があって少しは生きていく知識身についた
日本では飢えるなんて経験ないし、なんなら食べ物がないなんて一瞬でも不安にならないもんな
あの国は今になって思う、治安もいいし食べ物もある、仕事もあるし不必要に他人に干渉しない安全と安心が詰まっていた国だったよ
「あ、この木の実食べれるやつだ」
名前は知らないけど、梨のような味で水分の代わりにもなるしこの木の実は袋の中に多少は入れておこう
たくさん入れても一人だから食べきれないしな
あれからどれほど歩いただろうか、途中休憩を入れながらでもほとんど日中は歩き進んでいた。
「日が暮れる前に寝る準備しないとな」
俺の荷物にはお金こそないものの一人で寝れるぐらいのものはある、まあ、快適ではないけど人間環境に順応してなれるものだからな、それにこの体若いし多少朝起きてバキバキになっても無理効くからありがたい
今日は全く収穫なかったけど明日からもセリアを探さないとな
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