第24話 逃走劇再び③
「前には見たこともない魔物、後ろには頭のおかしい教会の連中と来たか」
魔物は間違いなく即死レベルと考えよう、そんな奴にあえば間違いなくバッドエンド一直線だ。逆に教会の連中はどうだろう、こっちは強さは分からないが少なくても争いのあの字も知らない俺が太刀打ちできることはないな
「魔物はこっちに来ているのか?」
「魔物どころか教会もこっちに来てますよ」
「・・・教会と魔物が戦ったらどっちが勝つと思う?」
「わかりませんね、戦闘に特化したスキルを持っている人が集まった冒険者であれば勝てると思います」
背に腹は代えられない、ここは日本じゃない、命の価値が違う、だから自分のことを最優先にしないと、何よりセリアと一緒に生きるんだろ
自分たちが生き残るために他者を犠牲にする、そのことの言い訳をつらつらと並べ
「セリア魔物を教会に押し付けよう」
「はい、そうですね!」
「え、意外と軽いな。これって普通に人殺しみたいなもんじゃないの」
「賢聖さん、命あっての物種です。それに命を狙ってくる人の心配なんてしてどうするんですか」
それもそうか。
これが平和ボケというやつなのだろうか、俺よりよっぽど肝が据わってるな
「で、押し付けるといってもどうするんですか」
「ここで両方来るのを待ってどさくさ紛れ逃げる、教会が動きなければ教会の方に近づいていく」
教会がそのまま引けばそれに沿って向こうによって折を見て脱出を考える、魔物も大人数の方がいいだろ、知らんけど
今の感じだと魔物はそんなに早くない速度でこっちに来てるらしいし丁度いいだろ
そんな接敵しないかもという心配はよそに三つ巴の状況になった
教会の連中は魔物がいるのを知っていたのか、武器を持っている人間が魔物に対峙していた。魔物はキマイラのような感じで普通に化け物だ
見たことねーよあんなの、ゲームというかファンタジーだよ、ちょっと男心くすぐられるがとにかくこっからだ!
「予想通り魔物と例の人間がいたぞ!」「よし、俺たちが魔物をやるからお前たちはあいつらを追え!」
「グゥゥゥォォォォォォ!!!!」
「セリア行くぞ!」「はい!」
とにかくそこからは走った、セリアのスキルで目星をある程度つけてからそこからセリアも走ることに集中してとにかく走った
教会の連中も当然だが俺たちの姿をとらえてるから追ってくる
「賢聖さんここから先は!」
え?思った時はもう遅い、気づかないうちに崖に来ていた
そして落ちた
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」「キャァ!!!!」
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