LINEライバーになった少年。スピンオフオフこれが神奈川ダービーだ

真理愛豆47

第1話神奈川ダービーへの道とマジタニさん。

「俺たちもダービーをやろう」


 あの日、あの時、の場所で、ラザニアが呟いていなければ。

 僕たちは見知らぬことは無いけれど、北海道旅行に一緒に行くことは無かったと思う。


 ラザニアさんからのLINE。


「島根の応援ライバーさんと、京都の応援ライバーさんがダービーやってるのよ」

「まじか! どんな?」

「ドリブルとかシュートとか対決してる」


 そんな交流があったのか!

 よもや敵同士であるライバー同士による共闘。

 個々の配信で同じ物を映す。

 まさに、行く年くる年が別々の局で放送されるけど映像は同じという、あの伝説のシーンを思い出す。 


 そう全民放同時放送だ!


 同じ映像を見ながらも、それぞれのライバーさんにポイントを投げられるし。

 配信側の撮影テクニックやカメラワーク、MC役など担当次第では、どうなるか未知数の企画でもある。


「いつやるか、誰とやるか」

「やはり終了日二日前の日曜日がいいんじゃない?」

「場所は?」


 などなどLINEでの会話が進む。

 ほぼラザニアさんとトースッコさんだが。

 私は酒を飲みながらの為に酒が進むこと進むこと。


「やはりダービーと言えば……。川崎とだよね」

「マジタニさんもCブロックでポイントに苦戦してたし。誘ってみるか!」

「マジタニさんて、どんな人なん?」


 そんな訳で、マジタニさんを偵察である。

 オニルさんとのダービーにふさわしい相手か私が見極める。

 そんな親衛隊としての自らの思いを奮い立たせて、私はマジタニさんに配信を待った。


「えっ! こんなかわいい子なん?」


 配信偵察から戻るとすぐにLINEである。


 ラザニアさんもトースッコさんもすでに相手の情報は熟知しており。

 今更ですか? そんな反応であった。


「マジタニさんバスケットも学生時代やってるし。大会とかも出てるから、あっポジションは三番かな? オニルさん対決してもガチだと厳しいんだよなー」

「かわいいだけじゃなく、バスケットも上手い!!」


 神様、天は二物を与えるのですね?

 私には肩こりとヘルニアしかくれないのに……。


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