〜過去の記憶〜
[優]「悪いが今日の俺はオフだ。帰ってくれ。」
[創始]「生き死の盤面で、オフもクソもあるか!生憎俺は気が短くてな、てめぇに遺書を書く時間も渡したくねぇんだわ、とっととくたばれ!」
創始は予備動作もなく、ナイフを手に、正面から突進してきた。
[優](この感じだと、魔法で身体強化してるな。)
そこで優がとった行動は…
[優](まぁ、こちらのスピードが勝つけど。)
[創始](…クソ、避けやがった。かなりの速さで突っ込んだんだが。)
同様に魔法で身体強化でスピードを上げることだった。
[優](面倒事には巻き込まれたくないんだがな。ちょいとここは気絶してもらうか。)
魔法陣を展開する。膨大な魔力が魔法陣に注ぎ込まれる。
[創始]「…!魔法か!小賢しい!」
創始はナイフに魔力を込め、優の方向に突き出した。しかし、ナイフは無情にも一歩手前で止まる。
[優]「けがしたくないんでね。シールド出したわ。」
[創始]「ぐ…。てめぇはいつもそうだ!そうやって魔法を何でも使いこなしやがって!俺なんか出来ねぇものもあるんじゃあ!努力しても手に入れられねぇもんもあるんだよ!お前だけが使える、扱えるものが、ウザいんだよ!」
[優]「あぁ、確かに俺が出来て、お前か出来ねぇのもある。正直、諦めるんだな。この世は…」
魔法陣が眩しく光る。
[優]「実力社会なんだよ。お前のスペックが、この世には非対応ってことだ。そのスペックの妬みを、俺にぶつけんな、めんどい。」
[創始]「テッメェ…!言わせておけば…!」
[優]「悪いが気絶してくれ。何度もいうが俺に関わるな。俺のプライバシーが無くなる。次戦うことになったらこれより痛い目に合わせるから。じゃあな。」
放たれた魔法からでる轟音と閃光。そのどちらもが終わった後、そこにいたのは無傷の優と満身創痍の創始だった。
[優](帰るか…。)
慣れた作業を終わらせた社会人の如く、帰っていった優に、創始は悔しがっていた。
[創始](なんで…奴に勝てねぇんだ…。俺と…アイツの…仇を…討てないとか…。)
そこで創始の意識はしばらく途切れる…。
路上でほっつき歩く優。昔のことを思い出してた。
[優](あの頃は、マジで嫌な記憶しかねぇ。それを思い出すから創始に会いたくないんだよな…。)
優が3歳の時。この頃に国内で魔力テストが行われる。高い魔力ほど、将来が期待される、いわゆる選別だ。
「しばらくここで待つのよ、優。」
「お母さん分かった!」
幼き優は待機場所にて、待っている間、指導員2名のこそこそ話を聞いてしまった。「なぁ、このテストって意味あるのか?」
「バッカ!日本の将来に関わるテストだぞ!優秀な魔力は相応の仕事が与えられる、給料も比例するらしいぞ。」
「まじかぁ。どうりで魔力レベルが1つ高いお前が給料言い訳だ…。俺も魔力レベルが10あればな…。」
「…やめとけ。9までならいいが、10は悲惨だ。」
「なんでだ?魔法としては最高の質としては人材だろ?」
「だからなんだよ。実験されるんだよ。一説によると、10の人は日本には指で数えれるくらいしかいないらしい。そして大半が、拉致られてるんだ。」
(え…拉致されるの…?嫌だよ…。お母さんと離れたくない…!)
ドン!人にぶつかってしまった。考えすぎて前を見てなかったようだ。過去の記憶から現実に戻された。
[舞]「いてて…ぶつかってすいませ…ん…?」
[優]「こちらこそすいま…せん…?」
[優]「お前は…!」[舞]「お主は…!」
「舞!」「優!」
[舞]「せんせんせんせぇー!」
[優]「おいバカ!消される!てかなんだよお主って!」
[舞]「…さぁ?」
[優]「お前がしらばっくれたら誰も分からんわ!」
どうやら舞とぶつかったようだ。真夜中かつ路地裏、当然ながらここにいる理由を訪ね合う。
[舞]「なんで優はここにいるの?」
[優]「あぁ、お好み焼き食べてた。」
[舞]「よく飽きないね…。」
[優]「美味いしな。んで、舞は?」
[舞]「ナイトウォーキング。」
[優]「…スイマセンニホンゴデオナシャス。」
[舞]「夜の歩行。」
[優]「駄目だ直訳したら余計分からんかったわ。」
[舞]「まぁ、トレーニングかな。夜中にやるとテンション上がるんだよね。夜型人間だから。」
[優]「夜型人間とか初めて知ったぞ。」
[舞]「初めて言ったし、当然でしょ。」
[優]「…それもそうか。」
[舞]「なにその反応w」
いつもの会話。これがあるからこその日常。優はこれからも続いて欲しいと願った。
No.8 米原 創始[魔法レベル?]
金髪で龍のボールの主人公みたいな髪型の男。魔法関連の事故で[大切な人]を亡くしたことで、人と魔法を信じれなくなる。その事故には優が関わってるらしいが…。
温泉とお茶菓子が趣味。
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