046 尖塔から響きゆく鐘の調べ①
しかしながら警備用や産業用など、
どこかしら、お祭りの
どことなく、お祭り気分が抜けていない住人達。
そんな人々の
「ふぅ……ふぅ……」
この街のバジリカが
そこに
中心には、塔の上部を支えるための巨大な柱。それをぐるりと取り囲むようにして、ただひたすらに上へと伸びる階段は
「ふぅ……ふぅ……」
普段からあまり運動をしていない者であれば、間違いなく見上げただけでたじろいでしまうほどの高さだ。
「ふぅ…………ふう、ん……しょ!」
さてさて、そうこうしている内にも少女が上りきった高い高い塔の上。
物好きな……いや、
何一つ
「おっ、あったあった。へぇ……けっこー大きいんだな」
そう声を上げて自分を
「うん。いつも、これが鳴ってるの」
「(そわそわ)……な、なあ……誰も見てないし……」
「……だめ。もう少しで´鳴る´から、待ってよう?」
「ちょ、ちょっとくらいなら……」
一日三回。
毎日のお祈りの時間を街の
「ロッコ……?」
「あっ! ああ……」
そのまま、置いてあった
「くぅ……」
残念がるクマのぬいぐるみをよそに、その場所からの
もちろんそこにガラス等の
さらには、この街をぐるりと囲っている壁の向こう。
目にも遠くに
そして、
「ロッコ、落ちないようにね」
「おうおう」
~~~~~~~~~~
「━━ねえ、お父様みたいになるにはどうすればいいの?」
白を基調とした家具の数々に、空間の中に
複数ある窓には、
そこの
「
「もうっ!
顔を外へと向けたままプックリと
「うーん……やっぱり、見た目から入るべき? まずは
事前に何かしらを
「それとも……言葉
「い、いいいいけませんお嬢様! それでは
~~~~~~~~~~
特に何を話すでもなくするでもなく、
〈カツン…………カツン…………〉
誰かが、長い長い
〈カツン…………コツン…………〉
少しして、
「ん? ……ああ、リリー。ここで会うのはいつ
階段の先から
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