040 ちょっぴり不思議な道化市④
━━…………おかしい。
あれから
そもそも、
「あれ……? どこだっけ……」
「んー、
「えーっと……」
あの時……あの時は……
頭の中に広がる´
「さあさあ、もうすぐで
まずは
「う~ん、お師匠様に何かプレゼントしようかなあ? 色々あって
「……あっ。これとかどうでしょう? 色合いも
お
……そう、ここだ。確か、この
店主同士が
「…………」
やはり変わらぬ、先ほどにも見ていた通りの同じ
しかしながら、取り巻きの
そして。少女の周囲からは、人の
「おや、また会ったね」
すると耳に届く、聞き覚えのある
振り返れば見覚えのある二つの姿……一人は資材に腰を下ろし、一人はその後ろで静かに
声を
少しだけ考える
「……どうだい?
「うん! 動物の
指を一つ一つ
「うんうん、それはなによりだね」
「あっちにも……あ、あっちにも!
男性達の目の前で、
「なんだか……´楽しく´ないの……」
「……ん? 色々あって
「ううん、違うの。リリーが一人だから……みんなと一緒じゃないから、´楽しく´ないんじゃないかって……ロッコが教えてくれたの……」
「……ふむ。ロッコが…………ね」
返ってきた答えに、クマのぬいぐるみへと
それに気付いたのか、少女の腕の中ではどうだと言わんばかりの
「…………。
立ったままの
……やや、少しして。
「……だめ、だめなの。でも、一緒に来たのに二人にはリリーの声が聞こえてないみたい……」
「……そうか。リリーにとって、その人達は特別なんだね」
「トクベツ……?」
小さく首を
「そうだね……私達にはそういった人はもう居ないけれど、君には居る。…………戻ってみるといい。特別なその人達の所へ。君が居るべき、特別なその場所へ」
「でも……」
「おいおい、聞いてなかったのか? ´ここ´でマトモに話が出来るのはあんた達くらいなんだぜ? それに知らないかもだけどさ、街に行こうとしても見えない壁があって通れないんだよ」
このままでは何の解決にもならず、さらには少女をそのまま帰そうとする男性に対し……会話を聞いていたクマのぬいぐるみが、居ても立っても居られずに口を
「ん……ああ、それは´ふち´だね」
「´ふち´……?」
クマのぬいぐるみの言葉に、男性は
「大丈夫、何の心配もいらないよ。……さあ、早く戻るといい。もうそろそろ……
「……! ほんとう? ロッコ、急いで戻らなくちゃ!」
「えっ? いや、だって……」
まだ何かしらを言いたそうなクマのぬいぐるみをよそに、その腕を使って少女は
若いシスター達にも
「…………」
特別な人達の元へと帰る少女の背中を、ただ
〈カシャリ━━〉
それを
「私達には━━」
優しく肩に手を置いた
「私達は、君が本当に
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