036 お揃いの服、お揃いな顔③
「それじゃあ、始めてもいいかな?」
少女が用意された席に着いたことで、目の前に座る男性はピシリと
「まずは━━」
準備も何もしていない、太陽きらめく大空の下だ。
目と鼻の先で次々と生まれてくる不思議に、胸に
「どこから出てきたの? 穴があいてるのかな……?」
たとえ
少女が頭に
転がり落ちたまま、ひっくり返ったまま、少女の
「その子には近くで見せてあげなくてもいいのかい? なんだか、大変そうな
「え……? …………」
ピクリ。体を
すぐに
「もしかして、
男性が
「ああ、分かった!
これ以上の
丸みを
「お、俺は
…………。
そこから
「ロ、ロッコ……」
「ん? なんだよリリー…………って、あっ!」
みんなには
心配、
少女の頭の中では様々な感情が
「…………」
しかし、そんな少女の
「おや……? 君にも
ただ少し…………
「……ふ、ふん! そんな話はどうだかなっ!」
何を言われるのかと
「なあリリー、そろそろ戻ろうぜ! 向こうで二人が探してるかもしれないぞっ」
「うーん……僕は何か、気に
そして、自分を
「別にっ!
言葉のそこかしこに
「どうやら、ご
ばつが悪そうに
全く同じ顔なのに、違っても見える二人の顔。
片方は持ち、片方は持ち
お
それらはきっと……少女とクマのぬいぐるみの
「もう……戻るのかい? じゃあ、最後に一つだけ。
クマのぬいぐるみからはすっかりと
「…………うん」
「ん? 何やら
「一人で見に行こうとしたらね、
「なるほど。それは残念だね……」
腕の中からこちらを見上げるクマのぬいぐるみと顔を合わせ、
すると、男性の表情はどこか
「…………もっと。……もっとたくさん、
そう
「……みたい。……でも━━」
それに合わせてか、後ろで
「…………」
何も言わず、着ている
小さなお客様と、さらに小さなお客様からの視線に気付き……少しだけ
中には黒い……
「??」
……´きゅぽん´。
「あっ」
思わず、少女からは声が上がる。
しかし
ふわり。ふわり。
指を動かし……腕を動かし……
どうしようもなく
ふわり。ふわり。
ふわり。ふわり。
…………。………………。
「━━さあ、
「……あ、あれ?」
あんなにも周囲を
そして、
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