035 お揃いの服、お揃いな顔②
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視界のあちらこちらでは大小様々な人だかりが見受けられ、そこでは
「う~ん、お師匠様に何かプレゼントしようかなあ? 色々あって
「……あっ。これとかどうでしょう? 色合いも
売られているかもしれない動物系のお
しかし、今はそれどころではない。それどころではないのだ。
楽しげな音楽には必死と耳を
まだかな、まだかな。
〈━━━━〉
どこかで聞いた事のあるような音が……
「…………?」
それほど大きくはなかったはずなのに……周囲の
その
〈━━━━〉
「……! また……ねえ、何か聞こえるの……」
再び聞こえた音について少女はそう
「ロッコ……」
少女は続けてポシェットの中に
誰かに相談することも
「…………」
肩から
目の前にいる二人にバレないよう、ジリジリと
それらと比べ……
´勝手に離れたりしない、いい子に出来るなら´
若いシスターが少女を降ろす時に
〈━━━━〉
「……!!」
それを知ってか知らずか……
音が聞こえてきたであろう方向を左足は
━━少女が
気付けば人の
「どうしようロッコ……ねえ、出てきて」
先ほどまでは確かに聞こえていた、
耳が痛いほどの静けさのなか、
「……戻ろう、リリー。大丈夫、来た道を戻ればいいだけさ」
人の視線がない事を確認し、´もぞもぞ´と少女の腕の中で動き始めるクマのぬいぐるみはそう言うと……
「うん……」
お友達に
ふわり。ふわり。
風も無いのに目の前を´ゆらゆら´と
思わず
「……?」
目を´ぱちぱち´とさせて首を
「やあ、お嬢さん。何か……お困りごとかな?」
クマのぬいぐるみを
紳士が着るような
違いがあるとすれば、彼らは右と左でそれぞれに
「…………。……お嬢さんじゃなくて、私はリリーよ」
突然現れた二人に最初は警戒している様子だったが……
「リリー?」
「そう、リリーよ」
「……
資材に腰を下ろしていた男性が、
そして、
「……そうだね、やめておこう」
「??」
「ん……ああ、こいつの事は気にしないでくれると助かる。とても
……聞けば、彼らは人々を笑顔にさせることを
様々な小動物を
巨大な
「こんな場所で出会ったのも何かの
座っている男性のその言葉に合わせ、
まずは足元に置かれていた、四角くガッシリとした
上着の
そうして
´……お待たせしました´
´……さあ、こちらにどうぞ?´
そこに、音を
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