027 あめ玉、何色、どんな味?①
街の東側に面した草原の
地面が
自身の護衛や、商品の運搬等にドールを使いたい商人達。
さらなる治安の維持をドールに求める、街の警備担当者。
この街に
そして、バジリカが
行政区というものもあるにはあるのだが、街の中央に位置し様々な施設をも
今回だけは、それが
「━━お師匠様~、そろそろ休憩にしましょうよ~」
人々から数多くの申請を受け、自身の時間を
「……少し前にもとったばかりでしょう?」
「でもでも、今日は朝からずっとじゃないですかぁ~。このままだとぉ、体がカラカラに
「あら…………それなら良かったわね」
ぶーぶーと
「
「そ、そんなあ……!」
手元の時計を
その後も続々と運び込まれる
「……今ので護衛用ドールの召喚は終わりね」
「やったぁ! 終わったぁ!」
「護・衛・用は、終わりです。さぁ、次は産業用の準備をお願い」
両手を上げて大喜びだった若いシスターの晴れ顔は、言葉という名の北風に吹かれて´あれよあれよ´と
「うぇぇ……また取りに行かないとですかぁ? 少しぐらい休んでも〜……」
「まあ、残念ね。それじゃあ、ここの
「……!!! よ、喜んで取りに行かせてもらいます! ……なので、このまま交代はナシということでお願いしまぁ〜す。え、えへへ……」
シスタースズシロのにこやかな、されど静かな
「……はぁ。
青空の下……廊下の窓を
暖かな日差しに、楽しげな
自然とそれらに吸い寄せられていく体を、両手に
「あ〜あ。このくらいあれば大丈夫だと思って、ちょっと多めに持っていっても……あっという間に無くなっちゃうんだもん。
今日だけでもこんなに行ったり来たりして……
〈━━ガチャリ〉
色の違う小さな
ここにはドールを召喚する
そんななか、胸に
……ぐらり。
動きに
「わわわっ!? あぁもう、ま〜たやっちゃった……」
箱を
「あの引き出しはもういっぱいになっちゃったし……次はどこに隠そう……」
ここにあるのは、どれもこれも
そして当たり前ではあるのだが、
どうにかしてそれを回避しようと、若いシスターはこうして
……まあ、実際のところはどこかのタイミングでバレてしまい、全部まとめて
「う~ん……ん〜…………おっ! あったあっ━━」
〈カチリ……〉
様々な
小さく金属質なその音は
〈バチンッ!!〉
「
反射的に引き抜いたその手には、ここぞとばかりに
「いだっ……いだだだだ…………んもう! なんでこんなとこに置いてあるのよっ!」
室内の整理では床にまで目を向けられず、掃除の
来たるべき……今、この
〈ギギ……〉
床に戻され満足げに体を
「取り
次からのドール召喚で必要となってくる
「……んっ?」
目線の先には見覚えのあるものが一つ。ポツリとして、通路の中央に転がっていた。
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