024 お祭りが街にやってくる②
さて、普段であればこの結果を
ここ数日少女からの´補給´がうまく
「……さあ、ここでリリーに質問です!
「…………。たくさんがいいな」
「よしきた! それじゃあ……はい、こっちこっち!」
再び
「ねえ、リリー? 私が今からするお話はね、
だからね、このお話をする時は……
「……本当?」
若いシスターの
この場を丸く収めるべきか
「えっ? ええっ……と…………」
抱きしめたクマのぬいぐるみと共に、
「(お願い……っ、先輩!!)」
「(ちょ、ちょっと……!)」
言葉を
少女の頭の上を何度も飛び
「(こんなチャンス……
「(だからって…………。もう……)」
その
「……ごめんね、リリー。
「ふうん……」
自分に聞いても求めるような答えは返ってこない、という事を初めに知らせることで少女の
目の前にいる少女を
「ほらぁ、どうする〜? お話を聞きたいなら〜……リリーの席はこちらでっす!」
どこかおかしなシスター達の様子に多少の
自身の
やがてそれらは白と黒……二つの
(おいおい……見ろよ、リリーが
耳元で
(いけません、冷静になるのです! ……いいですか? 今はまだ様子を見つつ……リリーが逃げられないと確信したタイミングで行くべきなのです!)
(……み、見ろよ、あの
(いけません、よく考えて行動をするのです! このまま行っても以前と同様であれば、ロッコを使われてガードをされてしまいます。
(…………な、なあ、本当はさっきから気付いてるんだろ? リリーのにお━━)
(何を言っているのですか! リリーの
「……ねえ、まだ?」
「(いけないいけない。平常心よ、私。) ごめんね、じゃあ……さっそく。
いつもはずっとずっと遠くにある大きな街とかを中心にして、周期的に移動をしながら活動をしているみたいなんだけど……今回は試しにって事で初めてこの街にも来るみたいね」
「お祭り……」
「ええ、そうよ。街の外に移動式の劇場と
えへへと顔を
「……動物は? どんな動物がくるの? 何か出来るって聞いたよ」
「そうね〜。大きな象が玉の上に乗ったり、ライオンが燃える輪の中をジャンプでくぐったり……他にも色んな動物が見れるかも?」
「わぁ。……聞いた? すごいね、ロッコ」
そう言って持っていたクマのぬいぐるみの顔を見つめた少女は、思い出したかのように続けて口を開く。
「ねえ、クマは? ……クマもくるかな?」
「どうかな~? 楽しみだね、リリー」
「……うん!」
こちらを見上げ目を輝かせながらにそう
「━━そろそろ戻りましょうか」
「え~っ、まだリリーと一緒にいた〜い。リリーもそうだよ……うぐぐ」
どさくさに
「リ゛……リ゛リ゛ィ゛……うぐぐぐぐ…………」
この腕を離せば逃げられてしまう……
どうにかしてこのまま目的を達成しようと、
「ゃ……ぁ……!」
「はいはい、そこまで。……ほら、これはあなたがやるって言い出したんでしょう?」
使っていたティーカップを片付けながら、先輩シスターがテーブルの上に並べた
それを見てもなお
「ちぇ~。
「……あ、ちょっと! 書類を忘れてるわよ! ……もう。それじゃあね、リリー」
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