022 仲良しのあかし②
━━窓から見える四角い空が、うっすらと
特に何も起こらなかったためか
「…………」
やがて、先輩シスターがそのまま深い眠りに落ちた事を確認すると……座っていた
「(……お
「(へっ、なかなか気に入ったぜ。見る目あるじゃんか、あのシスター)」
そう言葉を返し
「(うんうん……いいね、こうでなくっちゃ。やっぱり、シスターってのはちゃんとした
とある誰かを思い浮かべ、
「(ねえ、ロッコ。早くみんなに見せてあげたいね?)」
「(……だな、朝になったら一番で
窓の向こうにいる自分に様々なポーズを取らせて
「リリー……どうかしたの……?」
クマのぬいぐるみはすかさずその場でコテリと転がり、少女はビクリと
「…………」
しかしそれも、先輩シスターの口から
━━━━━━━━━━
食事の準備に
そこに
「……セーフセーフ。
正体は言わずもがな……張り付いていた
「あっ」
「おはよう。ゆっくり眠れたかしら?」
今……この場所で一番聞きたくなかった声に、
「あ、あの……め、目は
「それは起きてるとはいいませんよ。まったく……」
「あ……あぁ~、先輩! それ、私が持っていきまっす!」
ちょっとした声のトーンの違いから、
「……ん?」
軽めの朝食をテーブルの上に並べる若いシスターの視界の
テーブルを
それは、右に動けば左へと移動し、左に回り込もうとすれば右へと移動をするために
「んんん?」
食堂に置かれたテーブルを中心に
「……あれ?」
そこにあったのは、自分が良く知る修道服。
なぞる様に顔を上げた先では、準備室を背にシスタースズシロが
「何をしているんですか
「あの、お師匠様……今そこに……」
はて……と首を
「
テーブル
(む?)
(むむ?)
そして最後に
「むむむ…………あっ! やったな、リリー!」
「は、な、し、を。話を、ちゃんと聞いているのですか?」
「あ……うぅ。今のは……リリーが……」
「……? リリーなら、私と入れ違いで部屋から出ていきましたよ?」
「え゛っ!? でもでも、お師匠様! ほら、すぐ後ろにリリー……が…………あれぇ?」
言葉と共にシスタースズシロの後ろへと回るも、
少女が確かに居たんだという若いシスターからの
「まったく……作り話にまであの子を使おうとするなんて……」
「ち、違うんですお師匠様ぁ〜……本当にリリーがぁ━━」
食堂から聞こえてくるそんな二人のやり取りなどは気にも
お祈りを
修道服を着たドール達は
朝も早くから
少女は入口
〈コツ、コツ……〉
座ってすぐに聞こえてきた誰かの足音……少女はクマのぬいぐるみを抱き上げ、急いで立ち上がった。
「…………」
「おはよう……あら? 今日はいつもより
前を
すると……
みるみるうちに少女は笑顔。クマのぬいぐるみを
〈カツリ……カツリ……〉
……次の足音だ。
「…………」
「やあ、リリー。どうしたんだい?」
口は
「えっと……私に何か用かな? ……あ、
しかし、少女は動かない。
礼拝堂の入口で頭を
「(……?) …………あっ! あぁ、リリー……気付くのが遅くてごめんよ。お揃いなんだね、似合っているよ」
求めていた言葉を受けて、
その次も、そのまた次も、存分に気が済むまで……少女の´お
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