第7話 異変

 その後、俺は泣き疲れて眠ってしまったらしい。朝、気が付くと俺はベッドに寝かされていた。

「おはよう、愛しの我が子。今日は早起きね。」

リビングに出ると母さんが朝ごはんの準備をしていた。母さんを見ると昨日の出来事を思い出し顔があつくなるのが分かった。

「あらあら、随分顔が赤いこと。熱でもあるのかしら。」

ニコニコしながらそう言ってくる母さん。絶対分かって言ってるな。これ。

「何でもないよっ‼…昨日はありがとう。」

「えっ、何か言ったかしら?」

絶対聞こえてるだろう‼


 それからはいつも通りの一日だった。家族で朝ごはんを食べ、父さんが仕事に行くのを見送り、俺とリンは家の裏にある小さな畑で母さんと野菜や果物を取り、近くの川で魚を釣り、町に行って買い物をする。そして、母さんが夕食を作り終えるのを楽しみにしながら、父さんの帰りを待つ。そんないつも通りの日になった。なるはずだった。

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