第4話 目覚め

光が射す。闇に覆われてたこの世界に一筋の光が射した。その光は段々と大きくなり、遂に

“おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ”

「おめでとうございます!!元気な男の子です!!」

女性の声が聞こえる。眩しい、光を弱めてくれ。そんな俺の声は届かない。変わりに

“おぎゃあ、おぎゃあ”

と泣き声を出すことしかできない。

俺は今どうなっているんだ。困惑している俺に

「ああ、私の可愛い赤ちゃん…。元気一杯に生まれてきてくれて嬉しいわ。」

そう女性が声をかけてきた。始めて会うと言うのに俺は、何故かこの女性に会えたことに感激をした。泣き出してしまう程だった。

その時、俺は直感で分かった。ああ、この人は俺の母親だ、と。

俺は泣きながら母親に会えたことを喜んだ。それと同時に、前世の母親のことを思い出し、もう会えない現実にも悲しんだ。

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