第3話犬丸の地獄の如き荒行の巻
犬丸は忍具が使えない…故にそれに代わる技術を身に着ける必要があった
高い城壁等を登る為に鈎爪の代わりに身に着けた技術は指と腕の筋力を鍛え上げる事と跳躍力を鍛える事だった。
鈎爪は引っ掛けるのにも技術が必要で犬丸は到底使う事が無理だったからだ…
それならと考え方を変えた。
この為に考案した修業が…体に重りを付け、崖を指と腕の力で登っていく修行だ。
当初は何度も落ちたが、月日が経つ毎に落ちずに早く登れるようになったのだ…こうして修業は成功し高い城壁を登る術を犬丸は身につけた。
この修行の素晴らしかった点は、転落の際に受け身が上手くなる事と異常な程の打たれ強さを得た事だった。
次の跳躍の為の修行はこうだった
毎日竹を飛び越える修行だった…目標も三メートルの竹を越えるだけの修行だ。
ただし、とんでもなく重い重りを体中に着けてだったが…この修行が一番時間が掛かった。
しかしこの修行を終えた時には、二十メートル程の壁なら鈎爪を使わず越えれる様になったのだった。
こうして犬丸は荒行を続けるのだった…ただ忍者になりたいが為に…
そんな犬丸の齢はこの時15歳であった…犬丸の名前が轟き始める20歳までは5年程の月日があった…
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