第155話 「もう、終わりだ」終わりの始まり

 「もう、終わりだ」

 中酷・秀欣平は全人代で打った手が全て効果を得ていないことを暗に認めつつ、打つ手なしの無策を露呈した。

 露西亜はウクライナのドローン攻撃に苦しみ使える武器不足に苦しんでいた。情勢の不利の中、何かと噛みついてくるマクロス大統領の率いるフランスがオリンピックの開幕を迎えた。フランスの高速列車TGVが攻撃された。パリを囲む路線の数か所が同時に放火され、運行停止で約80万人が足止めされ、選手の移動など大会への攪乱工作であることは明らかで、紛争と政治分断、気候変動が不安な時代を象徴しているかのようだ。激しい雨が降りしきる中、開会式は聖火を乗せた気球がパリの夜空を照らした。平和への希望を灯すことができるスポーツの祭典の力が試されている。

 厳しい気象条件で始まったパリオリンピックは、競技ではなく、「行い」で早々に注目を浴びる。缶酷の定番である缶酷の国民のカンフル剤である旭日旗アレルギーが発症し、メダルのデザインや街並みにクレームを入れる騒ぎを起こす。その仕返しではないだろうが缶酷のことを「朝鮮民主主義人民共和国」(北朝鮮)と紹介し、缶酷を激怒させている。参加国で唯一二度国名が呼ばれる珍事に世界は我が国を称賛していると大喜び。特設会場に掲揚されたオリンピックの旗が逆さという暗にオリンピックの開催に異議を申し立てているような失態を披露した。これらは意図的な左翼思想が盛り込まれている疑われるものだ。

 オリンピック憲章に政治的思想を持ち込まない。幾らフランスが絶対王政から自由を勝ち取ったシーンであって最後の女王の斬首を模したパフォーマンスは余りにも平和の祭典から逸脱した血生臭ささだ。さらにキリスト教徒にとっては大事な場面を嘲笑するような最後の晩餐の演出。キリストをドラッグクィーンに見立て、その周りをトランスジェンダーが取り囲む。その出演者の一人が子供の横でピッチリパンツからキャン玉袋を丸出しにし、第一号の金メダルだと話題を呼んだ。芸術も行きつくところまで行くとこの世のお下品になるのか。宗教観も持ち込まないを正面切って成し遂げた演出に、フランス大統領も本気なのか呆れたのかthis is FRANCEとしか言いようがなかったのか真意が知りたいところだ。この演出は米国で社会正義のためにとちんぷんかんぷんな思想や行動を起こす可笑しな者を指すWokeの祭典だと批判が起こり、スポンサーがオリンピック放送内の広告を引き下げる問題に発展している。

 各国の対応は様々。一般メディアは完全無視、左翼メディアは擁護、他は批判に分かれる問題作になっている。

 芸術と下品を見分けられないのがフランスがアピールする多様化なのか。男女の従事を均等にを謳い文句に女性審判員を増やした成果が誤審や無知識・無理解が伴い、経験不足を露呈する。これを努力してきた選手が目指すスポーツの最高峰の祭典でやらかすのはあまりにも選手への配慮が欠けている。これこそ、無作為の多様性に特化した愚かな結果だ。審判員や政治家・会社役員など性別の均衡ではなく能力の均等化をこれでもかと浮き彫りにしている。極左・極右などどうでもいい。個別に好きにやればいい。しかし、冒涜は合法だ。民主主義社会における言論の自由の不可欠な柱であると多くの人が考えるのは余りにも秩序を混乱させるだけで生産的な正義と非生産的な悪の言い分を混雑させるのは危険な考え方だ。

 さらに地球温暖化を懸念し、選手村からエアコンを排除し、選手をサウナ環境に追いやってベストパフォーマンスを妨げている。本音を言えば金欠の言い訳だ。兎にも角にも西側諸国社会の根底にあるキリスト教を破壊することでそこに集う人々の考えを変え、国を変えようとする革命を起こそうと企む輩がいるのも事実だ。

 今回のパリオリンピックは出足からキリスト教は悪だと主張する無宗教の共産主義とキリスト教を敵視するイスラム過激派に染まったオリンピックになったことで、西側諸国のフランスへの見方は厳しいものになるのはいなめない。フランスの西側諸国からの孤立の原因にならないことを願うばかりだ。

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