第5話 上野駅で会いましょう

  話によると一式大佐はどうやら元宇宙飛行士らしい。宇宙遊泳までやった人がどうして、インフィニティの組織にいるのかわからないが、彼なりの使命感みたいなものがあるのだろうか。

「姫子、明日は上野駅に来てくれ。絶対に東京駅の方には行くんじゃないぞ。伝えたい事がある」

「大佐了解しました。しかし何故上野駅なんですか。私上野方面は全く何も知らないのですけれど」

 実家が神戸で育ちが東京の姫子は両親が東京に住んだこともあったか、上野周辺に対して、ある種のテレパシーみたいなのを感じた。そしていざ上野駅に来ると、何やら胸騒ぎがするのであった。埼玉県のうたをワイヤレスイヤホンで聞きながら、駅の周辺を見て回るのである。ここでは新宿にあるようなXYZもないし、一式大佐の意図がわからないでいた。

「あっそうだ。一応、インフィニティの画像を貰っているのだった。それでも再確認しとうこうか。どんなロボットだったかしら、全長18メートルぐらいの、チタンアルミ合金で作られているって話だったような」

 姫子がそのようにスマホをいじっていると、上野駅に新幹線が来るのであった。

「上野駅の新幹線は東京駅とまとめる事は出来なかったのかしら。場所のせい?」

 姫子が一人で待っていると、駅のホームから1人の青年が来るのである。

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