第31話 登校時でのひととき 中編

「武田くん」

浅井さんから呼ばれて、沈黙の時間に終わりが来た。


「なに?」

「手を繋ごうか」


二人は手を繋ぐ。

恋人つなぎで・・・。


あー。何か落ち着く。


愛美とつき合っていた時、よく手を繋いでいた。


この気持ち。

これが重要なんじゃ・・・。


「浅井さん」

「なぁに?」


「僕、いろいろ考えたんだ。

 生意気かもしれないけど、つき合い方っていろいろあると思う。

 高校生同士のつき合い方って特に・・・。

 最後までしてしまう人も多いかもしれない。

 けど、それが全てじゃない。

 『つき合う=最後までする』

 この考え方が良くないと・・・」

「うん」


「僕は、浅井さんと少しづつ、階段を昇っていきたいと思う」

「それで大丈夫なの?」


「そりゃー、僕も男だから、最後までしたい気持ちはある。

 まだ、した事ないけど・・・。

 松永は、それで他の女に手を出した。

 浅井さんに黙って・・・。

 二人とも僕たちと別れて、それからすれば・・・。

 僕たちを騙そうとしていた事が悪いから・・・。

 きちんと対話していきたいと思う」

「そうだね。

 少しづつね。

 ごめんね。我慢させる事になって・・・

 あと、なんで、私の事を『浅井さん』って呼ぶの?」


「えっ・・・!『浅井さん』だから・・・。

 『桜美』って呼んで良い?」

「もちろん。私も『信長』って呼ぶね」


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武田信長:高校2年生

 中学1年生から上杉愛美とつきあっていたが・・・。

 文化祭に愛美と別れ、桜美とつきあう事に・・・。

 そして、夜の繁華街に二人で消えて行き噂にはなっているけど、

 まだおっぱいすら触っていないらしい。 


上杉愛美:通信高校の生徒

 中学1年生から武田信長とつきあっていたが・・・。

 文化祭の打ち上げで信長から追及され、振られる。

 学校に居づらくなって退学する。

 その後、秀吉に脅されてセフレの関係に・・・。

 

松永秀吉:高校2年生

 上杉愛美と一緒にホテルから出てくる所を武田信長に目撃される

 そして、文化祭のベストカップルコンテストで優勝するも、その挨拶で

 浅井桜美から別れを言われる。

 隠しているが、女癖は悪い。


浅井桜美(さくら):高校2年生

 学校で一番人気と言われる美女でスタイルも良いらしい

 文武両道で学年1位の成績を誇る

 松永秀吉とつきあっていたが、文化祭のベストカップルコンテストで

 優勝し、その挨拶で松永秀吉へ別れを宣言し、信長に告白する。

 そして、夜の繁華街に二人で消えて行き噂にはなっているけど、

 まだおっぱいすら触らせていないらしい。 


朝倉咲良:高校2年生

 浅井桜美の親友

 体格は良くないが、テコンドーの元中学生チャンピオンらしい

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