第16話 文化祭後の打ち上げ(3)

松永は、顔を真っ赤にして怒っている。

両手をプルプルさせて・・・。


「あたりまえだろう。今、この場で説明してくれ」

「わかりました。理由は、簡単です。

 秀吉の浮気です」


まだ、秀吉は、桜美に詰め寄る感じではない。


「俺は、浮気なんてしていない」

「そうですか・・・。

 武田君。証人になってもらっても良いですか」


僕にみんなからの視線が・・・。


「松永、お前の浮気は、僕も見ている。

 しかも、1回ではない。証拠の写真が必要か?」

「誰としたと言うんだ」


「答えて大丈夫か?」

「そんなのいるのなら、答えてみろよ」


「僕の彼女の上杉愛美だ。

 僕は、今現在をもって、上杉愛美と交際を解消し、縁を切る事を宣言します」


どよめきが・・・。


「上杉愛美の誕生日の日の夜。17時頃、どこにいたか教えてくれ」

「いや、それは・・・」


「他にも言った方が良いか?」


沈黙が・・・


「言えない場所にいたんだよ。お前たちは・・・」

「私は悪くない。

 無理やり脅されて・・・」


「お前、うそを・・・」

秀吉は焦っている。


「信長、私を騙していたの?

 キモイ。最低・・・

 あれ?・・・信長こそ、浅井さんと二人でって事は、

 浮気していたんでしょう!」

愛美は般若のような顔で言った。


愛美は、なんでこんな顔をするんだろう。

裏切ったのは愛美なのに・・・。


松永が動く気配はない。

愛美に意識を集中すれば、大丈夫か・・・?


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武田信長:高校2年生

 中学1年生から上杉愛美とつきあっていたが・・・


上杉愛美:高校2年生

 中学1年生から武田信長とつきあっていたが・・・


松永秀吉:高校2年生

 上杉愛美と一緒にホテルから出てくる所を武田信長に目撃される

 そして、文化祭のベストカップルコンテストで優勝するも、その挨拶で

 浅井桜美から別れを言われる。


浅井桜美(さくら):高校2年生

 学校で一番人気と言われる美女でスタイルも良いらしい

 文武両道で学年1位の成績を誇る

 松永秀吉とつきあっていたが、文化祭のベストカップルコンテストで

 優勝し、その挨拶で松永秀吉へ別れを宣言する


朝倉咲良:高校2年生

 浅井桜美の親友

 体格は良くないが、テコンドーの元中学生チャンピオンらしい

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