第9話 どこに・・・ 後編

「私ね。秀吉とつきあうのが初めてだったんだ」

「そうなんだ。美人なのに・・・」


「うん。よく言われた。

 美人なのにつきあった事がないなんて・・・」

「たくさん、告白もされたでしょう」


「うん。されたよ。

 話をすると、一歩引いている人が多い。

 マドンナって言われる事も・・・。

 ただの人間なのに・・・」

「松永はどうだったの?」


浅井さんは少し言いづらそうに言った。


「秀吉は、中学の頃からずっと熱心にアプローチしてくれていたから・・・。

 カッコいいと思うし、頭も良い。スポーツもできるし・・・。

 それなら、彼氏としても良いのかもって・・・。

 今考えると、私、焦っていたのかもしれない」

「けど、つきあう時って、そんな感じじゃないの?」


「そうかもしれないけど・・・。

 同じように歩む事ができない人だった」

「全てが理解できるものでもないし・・・。

 少しづつ、探していくものじゃないの?」


「たしかに・・・。探していくものかもね

 私、完璧を求めすぎなのかなぁ・・・」

「うん。たぶん・・・」


・・・


「今日はありがとう。

 なんか、泣いたり、しゃべったりしたら、落ち着いた」

「それなら、良かった。

 僕なんかで少しでも力になれたのなら、嬉しいよ」


「けど、復讐はする。

 やり方は考えるけど・・・。

 その時は手伝ってくれる?」

「もちろん」


僕は浅井さんを家まで送ってから帰宅した。


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武田信長:高校2年生

 中学1年生から上杉愛美とつきあっていたが・・・


上杉愛美:高校2年生

 中学1年生から武田信長とつきあっていたが・・・


松永秀吉:高校2年生

 上杉愛美と一緒にホテルから出てくる所を武田信長に目撃される


浅井桜美(さくら):高校2年生

 学校で一番人気と言われる美女

 松永秀吉とつきあっているらしい


朝倉咲良:高校2年生

 浅井桜美の親友

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