第7話 童貞貴族

「ああァら……꒰⑅ᵕ༚ᵕ꒱˖♡ 大丈夫よ!!

 カイトが童貞貴族でも!!」

 白鳥麗香は楽しそうに微笑んだ。


「なッ、なんですか。童貞貴族ッてェ……」

 思わず聞き返した。

 新しい流行語なのだろうか。

 もちろん侮辱されているのは理解するが。



「童貞だって、マジィ……!!」

「フッフフ……、イケメンなのにねえェ」

 周りの客らも焦るボクを見て陰口を叩き、あざ笑っていた。




「つまりカイトみたいに、イケメン御曹司でモデル顔負けのルックス、高学歴、高収入なのに、みずから進んで童貞チェリーでいる男子のことよ!!」

 白鳥麗香はおどけて肩をすくめ説明した。



「ぬうゥ……」

 呻いたものの即座に言い返せない。



「さァ、とっとと行きましょ!! スイートルームへ!!」

 






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