第21話 激戦の果て

ウニイカは魔王城の敵を退け、遂に魔王と対峙した。


満身創痍だったが、支援してくれる仲間のお陰で、万全と言える状態で魔王の玉座までたどり着くことができた。


魔王との戦いは熾烈を極めた。


魔王の攻撃は、物理攻撃も魔法攻撃も、これまで戦ったどの敵よりも強力だった。


ノンタの得意な状態異常攻撃は効果は薄く、ウニイカの魔法攻撃も物理攻撃も有効打を与えられていない。


それでもセリアの魔法による『対物障壁プロテクション』や『対魔障壁レジステーション』と、傷つくたびに癒してくれるカイトの回復魔法で何とか場を保てていた。


たが、その戦いにも変化が訪れた。


ノンタの『麻酔撃トランクショット』を受けた魔王の動きが一瞬止まる。蓄積された状態異常の攻撃が、魔王の耐性を上回ったのかもしれない。


ウニイカはその隙を見逃さなかった。魔法剣士最大の奥義とされる『魔剣覚醒リーンフォース』で持てる魔力のほとんどを剣に宿らせる。爆発的に高まった攻撃力から放つ『魔剣撃』は、通常の威力を遥かに上回る。


ウニイカの攻撃に続き、セリア、ノンタ、カイトも自身の使える最大威力の攻撃を一斉に仕掛けた。


全ての攻撃をまともに受けた魔王は力尽き、灰となって消えていった。


そして、世界の平和は守られ、仲間を率いて戦ったウニイカは、天下無双の勇者と呼ばれるようになった。

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