第2話 文学館に寄せて

 唐突だがとにかく好きなのである。鎌倉文学館が。

 なんと言っても屋根がいい。瑠璃色か? とにかく海を思わせる青(瑠璃色が青系統じゃなかったらごめんなさい)。車寄せを見た時から何となく視界に入るのだが、これがいい。

 外観の話をすると庭もいい。その近くの薔薇園も。とにかく一度行ってみてほしい。好きになるから。

 内観は大正浪漫全開でこれまた飯田好み。ステンドグラスがとにかく(とにかくしか言ってないが)綺麗で惚れ惚れする。このステンドグラスを再現した栞が売っているのだが僕は二枚持っている。好きすぎて。何なら今度行った時も買いそう(既に何度か止められている)。

『僕まだ』に話を移そう。『僕まだ』を書き始めてからこの鎌倉文学館を思い出したのがメロウ+さんの作品を読んだ時。ラストシーンが和洋入り混じる情景なのだが、僕はこの場面を完全に鎌倉文学館の雰囲気で読んだ。一応言っておくと雰囲気。あくまでも雰囲気で、鎌倉文学館そのものを当てた訳ではない。

 メロウ+さん自身は何となく「読者を選ぶのではないか」と思っている節があるが、僕はうっとりしながら読めたので僕と趣味が合う人は是非読んでほしい。ラストシーンの情景に鎌倉文学館の気配を当てて。

 そんな彼女だが僕は『僕まだ』の中で彼女の作品の良さを活かしきれなかった気がしてちょっと凹んでいるのである。そういう意味では、確かに彼女しか書けない作品である。つまりは、量産型Web小説に飽きてる方は読んでみてほしい。

 にしても鎌倉文学館。鎌倉も好きなのだが、神奈川県はちょっと鼻持ちならないところがあるので、やっぱり鎌倉文学館だけに留めておく。

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