第4話純也の願い事
「そうか~。オジサンは昭和54年生まれの42歳だよ。神様も人間と一緒で寿命があるんだ。な?」
「はい、僕は平成生まれで親が大宰府の仕事しているから、そのまま学問の神様になったんだよ!」
僕はまだ、この2人を疑っている。
「あの~、ホントに神様って言う証拠があるんですか?」
「君はまだ、信じてないの?じゃ、証明するよ!時よ止まれっ!」
「先輩、ジョジョじゃないんですから~」
僕は、にわかに信じがたいが周りの雑音が消えて、隣のオバチャンがストローに口を付けている姿で固まっていた。
「信じてくれたかな?吉田君」
僕は信じるしかなかった。このDVDのように再び再生された世界に安心しながら、このオジサンとお兄さん達を神様だと信じた。
心の中ではまだ、少し疑ってはいるが。
「き、君は福満洋一君が好きなんだね?」
「は、はい」
「ま~、大抵は君のような青年は女子に心を寄せているが、まぁいい。恋愛は自由だ。上手く行くようにしてやろう」
「あ、ありがとうございます」
と僕は言ってストローに口を付けた。
すると、若い神様が
「君の学力は中の上だね。ついでだから、学問にも力を入れてみないかい?頭のいい男は人気がでるよ」
「おいっ!頭と恋愛を結びつけるな!」
「ま、僕の独断と偏見ですがね」
「あの~、僕は何をすれば願い事が叶うんですか?」
中年の神様が言った。
「毎日、神社に来なさい。そして、願いなさい。君は学生だからお賽銭はいらない。あと、この御守りを渡そう」
僕はオジサンの神様から、御守りをもらった。
「か、神様。安産祈願になってますが?」
「いっけね。ま、御守りだから持っていなさい」
「は、はい」
「そして、吉田君。君には僕から学業成就の御守りをプレゼントしよう」
「ありがとうございます」
2人の神様はシロノワールと格闘している。
僕はこの2人の"神様"と名乗る、オジサン達に好意を寄せていた。
「あ、あの~、福満と仲良くなれますか?」
「えっ?あぁ~、明日から仲良くなれるよ!まだ、肉体関係は無理だけど、順を追ってね。あと、その寝癖は何とかしなさい。メガネもいいけど、コンタクトにしなさい。あと、この香水をプレゼントしよう」
僕はオジサンの神様から、香水を受け取った。香水なんて使った事がない。
帰りに、男子がよく読むファッション誌を立ち読みしようと思った。
「じゃ、帰りが遅くなると行けないから、帰っていいよ!明日からヨロシク」
「こちらこそ、宜しくお願いします」
僕はコンビニへ向かった。僕は明日の学校が楽しみでたまらなかった。
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