第3話神様の信憑性
2人の神様は顔を見合わせて笑った。
中年で太鼓腹の男は話し始めた。
「君は大田口高校2年の吉田純也17歳。将棋部に所属している。好きな食べ物は餃子。身長は174cmで体重61kg。そして、左のたま袋にホクロがあるね」
僕は怖くなり、ダッシュで逃げた。裏道に入り、これで大丈夫だ。
横断歩道で信号待ちしていた、僕の肩を叩かれた。
振り向くと、例のオジサン2人組が立っていた。
僕は身体が固まった。
「君~、いい加減、神様を信じなさい」
「先輩、最近の若い子は神様なんて信じないんですよ!」
「えぇ~、せっかくこの子の恋愛を成就させたいと思っているのに~。あぁ~お前はいいよな。高身長で顔は良くて、学生に人気のある学問の神様だからな。オレは結婚適齢期を過ぎたOLしか、人気ないからな~」
僕は勇気を出した。
「あ、あのう。本当に神様なんですか?」
2人の神様は嬉々として、
「うんうん」
中年神様は笑顔になった。
「先輩、良かったすね」
「君は、あの~恋愛しているね。君の心の中は福満洋一君でいっばいだね~」
僕は少し恥ずかしかった。
「先輩、ここじゃ何ですから、コメダ行きましょうよ」
「そうだな。おい、吉田君。喫茶店へ行こう。そして、君の願いを詳しく聴いてやろう。ま、僕は神様だから何でも分かってるけど、オジサン糖尿病なの。喉がカラカラ。さっ、コメダに行こう」
僕はこの2人の神様?の後を付いていった。
「先輩、恋愛も大切ですが、学問も大事じゃないですかね?ついでに僕もしゃべらせて下さい。先輩だけじゃ心配だからわざわざ、付いてきたんですから」
「ごちゃごちゃ、うるせーなー。オレの後な」
店員が注文に来た、若い神様はブラックを2杯と僕はガムシロップ入りでミルク入りを飲みなさいと言われたので、僕は従った。僕は喫茶店にあまり入らないので、中年の神様がシロノワールを注文していたのだが、何を注文したのか分からなかった。
しばらくすると、コーヒーとパイにソフトクリームが乗ったデザートが出てきた。
中年の神様は僕に取り分けて、皿に乗せてくれた。それは、甘くて美味しいアイスクリームだった。
「先輩、糖尿なのに、そんなん食って大丈夫なんすか?」
「うっせーよ。頭を使う時は糖分よ!」
僕は2人の神様に聞いた。
「神様は何歳なんですか?」
「オレ?オレは42歳だよ!こいつは……」
「僕は28歳だよ!」
「神様は何百年も生きて?いるんじゃないですか?」
また、2人の神様は顔を見合わせた。
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