この世は極楽

憐れみ弾いて彼岸墜ち


糸たぐり君想ふ

うら若き君が心に触れる時


睡蓮開くように微笑ふ

その唇に触れられないよな心持ち


蜘蛛の糸ひとつ

曇天から降りる

昇るも昇らぬも自由なり


私は迷ふ

君此岸のほとりにて首振る

手を引かれ驟雨の中疾走し


生くる者 生きし者

彼らに見送られ

我ら人の中へ帰還せり


花揺れる里

ふと我感ずる

幸福は君と花の形をしており

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