魔法

 魔法、それは幻想世界…ファンタジーな世界に欠かせない要素。

 それはゲームクリエイターで彼にとってもそうと感じる要素であった。


 カレは考える、この世界でどの様に魔法と呼べるような状態を、現象を再現するのかを。


 魔法とは呪文・術式や意思の力によって発動する現象の事と定義する。

 では、どの様にすれば、魔法と呼べる構造で現象を発露することが出来るのか?

 呪文を詠唱して魔法を発動させる。

 術式を描いて魔法を発動させる。

 思いの力で魔法を発動させる。

 これらを行う際に良く描かれるのは魔力だ。

 魔力…魔素…。

 カレは閃いた。

 この小さな世界に於いて魔素とは運動エネルギー。

 カレはそこに新たに一つ能力を与える事にした。

 意識によって動かされる知的活動、これによって魔素を魔力に変換する事が出来るようにした。

 そして、その魔力を捧げる事で魔法が発動するようにした。

 その捧げ方が、時に詠唱であったり、時に術式であったり、時に思いの力であるとした。

 魔法とは、知的活動によって生成される魔力を用いて発動する事としたのだ。


 次にカレが考えたのが魔力を捧げる先。

 それは時に神だ、それは時に自然だ、それは時に精霊だ、それは時に天使だ、それは時に悪魔だ。

 信仰・欲望の結果生み出された魔力を捧げられる存在を作り出していった。


 創造神カレの手により生み出され、この世界を管理・制御する術を持った、素物界迄の神々をカレは原初の神々の呼んだ。

 この時代に生み出した神々を太古の神々と呼んだ。

 この時代に生み出した自然を土地神と呼んだ。

 この時代に生み出した特定物質に特化した存在を精霊神と呼んだ。

 この時代に生み出された信仰によって生み出された魔力を捧げられる存在を善なる神々と呼んだ。

 この時代に生み出された欲望によって生み出された魔力を捧げられる存在を魔なる神々と呼んだ。


 カレはこれら神々を生み出し、これらに眷属を生み出す能力を与えた。

 神々は魔力…即ち思いの結果生み出される物を捧げられる事で力を増し、眷属を増やす能力を得た。


 カレはこの時代を仰望こうぼう界と呼んでいた。

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