便宜名称、第一世界の理
最も基礎となる物を何にするか
世界若しくは宇宙を構成する物をどういった物にするのか?
これはその世界がどの様な法則性を持つに至るのかを決定づける重要な要素である。
それ故に、彼はこれを考えるに辺り、この世界を訪れる人々にどの様な娯楽を提供するのかを考えた。
遙かな昔、とある恒星系の第三惑星で誕生・発展し、今では古代サブカルチャーと呼ばれている文化。
そして、今もその流れを汲んだ、若しくは過去のデータをサルベージした物が、マニアの間では親しまれ愉しまれている。
特に後者の遺失した情報媒体を見つけ出し現在に蘇らせている人々は、行動力、資金力共に並外れた能力をこれに傾けている。
そして、そんな彼等が発掘した古代サブカルチャーの様々な遺物は、博物館に展示され過去に存在していた文化に触れる機会を現在の人々に与えたいた。
その為マニアではないにしても、古代サブカルチャーと呼ばれる物は、一般的にも認知されている物だった。
彼が今回購入者層として想定したのは、こういった一部の有力者とその結果を恩恵として見ている人々。
その世界を構成する物の中で最も最初の何か。
彼はそれを魔素に設定した。
魔…それは妨げる物、安寧を妨げ、静寂を妨げる物。
何もない宇宙の始まりの頃、静寂を妨げる物…魔。
それは世界を構成する全て始まりの素。
世界を騒がせ満たす物。
それが魔素。
彼はさらに考える。
魔素とは世界を騒がせる存在。
魔素とはエネルギーその物である。
エネルギーとは何かを為す事が出来る事。
静寂を妨げるエネルギー魔素。
魔素だけがある世界でその力はどの様に作用するべきか。
まずは変化が起きる事。
ではどの様に変化するのか?
流れる・振るえる・留まる。
世界は、宇宙は何かがそこに存在することが出来るかも知れない可能性だけの世界だった無の世界から、純粋なエネルギーとしての活動のみを行う世界、生動界に変化した。
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