恋のガブリエル ~ 金髪碧眼美少女を取り巻く恋愛事情

広晴

恋のガブリエル


「姫川さん、好きです!付き合ってください!」


「・・・ごめんなさい。今は誰ともお付き合いする気になれません。」


わたしは頭を下げて昼休みの校舎裏を後にしました。



わたし、姫川杏珠はモテます。

高校に進学して今は5月。すでに6人目です。

週1ペースです。正直ウザいです。


見た目は、友達から「ウ〇娘のゴールド〇チーに似てる」って言われました。

画像を見ましたが、確かに似てるかもしれません。


金髪は地毛です。おじいちゃんがドイツ人で、わたしはクオーターなので。

はっきり言って美少女です。さらに自分で磨きをかけているのでもうピカピカです。

だから安売りしないのです。



教室に戻ると桜と藤田君がわたしの席で先にご飯を食べていました。


「おかえり、杏珠。」

「おかえり、姫川さん。」

「ただいま。」


いつも通り合流してお昼を頂きます。

桜とは中学からの友人で、藤田君は桜の彼氏です。

桜は藤田君に「桜ちゃんはウ〇娘のス〇ちゃんに似てるよね。」と言われてまんざらでもなさそうにしていました。

藤田君はオタクなのに清潔感がある物静かな男子です。

桜がゲームの話題で盛り上がり、私と藤田君がそれを聞くのがルーティンです。

おかげでだいぶゲームにも詳しくなりました。


「杏珠はウ〇娘はやってみた?」


ここのところ、桜が最近お気に入りのゲームをわたしに勧めてきます。


「あの確率の表示はおかしくないですか?

失敗率1%で失敗とか。やる気が削がれます。」


「ス〇ロボでは普通だよー。」


藤田君はニコニコ笑っています。

これがわたしたちの日常です。



◆◆◆



夏休みを目前にして、わたしは試しに告白を受け入れてみることにしました。

相手はバスケ部の同級生の相田君。

顔はかなり整っていて、浮いた噂は無し。

チャラチャラしてないのも好印象です。


桜たちを見ていると羨ましくなったのです。

エッチにだって興味はあります。

美少女だって恋をしたいのだ!



夏休みに入って桜たちはデートやイベントで忙しそうです。

わたしたちもデートを重ねてきましたが、わたしはもうすっかり疲れてしまっていました。

以下、ダイジェストでお送りします。



・1回目デートダイジェスト


「姫川さん、このカフェのフレンチトースト、楽しみだね。」


「・・・そうですね。」

(お店に入れるまであと1時間くらいかしら? けどせっかく調べてくれたんだから我慢我慢。)



・2回目デートダイジェスト


「杏珠ちゃん、その水着似合ってるね。」


「ありがとうございます。」

(プールというよりお風呂よね。目線がやらしいなあ。)



・3回目デートダイジェスト


「杏珠、今日は家に誰もいないんだ。」


「わたし、午後は家族と用事があるんです。ごめんなさい。」

(ちゃんと言ってたんだけどなあ。あと目線がやだなあ。)



・4回目以降


割愛します。



・・・決め手はやはり、お話が合わないのでつまらない、ってことに尽きます。あと目線。


バスケ部なんだから好きだろうと思ってバスケの話を振ってみたら、チームメイトの恋愛事情暴露が始まり。

わたしが好きな猫ちゃん(ただし私は猫アレルギー)の話をしたら、次のデートは動物園がいいとか言い出す。

ゲームの話題も、本の話題も乗っては来ず。

カフェの話や、誰と誰が付きあってるかの話を語りだす。


ほぼ初対面から始まったんだから、もっとお互いに理解を深めましょうとやんわり提案しても、お話しよりも、遊ぶことといかにボディータッチをするかに心血を注いでいるように感じられます。


わたしだって男子(物理)に興味があるからお付き合いをOKしたんですが、これは、ちょっと。

雑誌に載っていた「がっつかれるとヒク」というのはこういうものなのかと感じました。


決して悪い人ではないんだけど、ドキドキもワクワクもフワフワも無いのです。



「ごめんなさい。わたしたち、合わないみたいです。お別れしましょう。」


これが8月半ばの出来事でした。



◆◆◆



夏休みが終わって学校へ行くと、桜と藤田君も別れていました。


「彼が持ってたエッチな本が、すごく気持ち悪くて・・・。」


わたしたちは放課後、お互いの夏休み事情を共有しました。

藤田君の部屋にお呼ばれした桜は、彼の部屋で『偶然』それを見つけてしまい、気持ち悪くなって逃げだしたそうです。

それから桜は藤田君と話すのも辛くなったんだそう。

潔癖か。


しかし、さすがに藤田君もそういうのは隠してただろうから、たぶん桜が・・・。

それを考えると、男子も女子もエッチには興味があるお年頃なんだからお互いさまでは?と思うけど、よっぽどアレなあれだったのかしら。ちょっと興味があります。ちょっとだけですよ。


「早めに連絡して2人で遊びに行けばよかったね。」


「そうですね。」


と言って力なく笑いあいました。


藤田君は、自分の席で小さくなっていて、目が合うこともなくなりました。

思うところはあるけど、わたしが関わらない方がいいよね。



◆◆◆



冬休みにわたしの精神的スタミナが回復してきたので、再度恋愛チャレンジに臨みました。

お相手はサッカー部の関口君。


結論は「やっぱりがっつかれるとヒク」。

美少女過ぎるのが良くないのでしょうか。



◆◆◆



3月の終業式。

最近、桜がバスケ部、相田君と付き合い始めてしまったので、やや疎遠になってしまいました。

美少女寂しい。



◆◆◆



高校2年の春。始業式。

桜とはクラスが別になりました。

少しだけあったメッセージでのやりとりによると、相田君とはうまくいってるみたいです。


「姫川さん、いっつも桜さんと一緒だったから話しかけにくかったんだよね。」


「今年はよろしくお願いしますね。」


隣の席になった秋山さんとは去年も同じクラスだったけど、話すのはほぼ初めてです。

秋山さんは黒髪ロング、スレンダーで長身の、かっこいい系の女の子です。

去年はギャルグループと行動していることが多くて、まったく接点がありませんでした。

2年になって成績順でクラス分けされたため、去年のクラスメートとは離れちゃったそうです。

このクラスはいわゆる進学クラスなのです。

実はわたし、金髪巨乳美少女のくせに割と成績はいいのです。えっへん。


挨拶を交わしていると藤田君が教室に入って来て黒板に書かれていた、割り当てられた席に座りました。


「あ、藤田も同じクラスなんだ。

・・・桜さんに振られたのって、キショい本持ってたからだって聞いたけど、マジ?」


「・・・誰から聞いたんですか、それ。」


「友達。桜さんが相田に言ってたって聞いたよ。」


交際相手としてお互いを信用して、話し、話されたんでしょうけど、あまりこういうのは感心しないですね。

今後、桜にはあんまり大事な話ができないですね。


「知りませんけど、エッチな本くらい男子なら持ってておかしくないでしょう?」


「ま、それもそっか。それより、今日の帰り一緒に帰ろうよ。」


話題がすぐに変わってホッとしました。

この噂が流れているなら、藤田君は大変そうだな。



◆◆◆



始業式後の放課後、秋山さんと喫茶店でいろんなことを話しました。


「へえ、猫が好きなんだ。かわいーよね。」


「そうなんです! つんとしてるところがいいんですよ!」


わたしはこのところ気楽に話せる相手がいなくて、会話に飢えていたようです。

でもそれだけでなく、秋山さんはわたしの話を聞いてくれ、低めの声は聞いていて心地よくて、会話を膨らませるのが上手でした。ギャル語がきつくないのも話しやすいです。


自分の好きなことをわーっと話す桜。

ニコニコしながら聞いている藤田君。

自分の興味ある方へ話を捻じ曲げる相田君。

彼らと比べて、いわゆる聞き上手、というやつなんでしょう。


「でもわたし、アレルギーがあって触れないんです。痒くなっちゃうんです。」


「それはきついね。そういえばちょい前に動画サイトで見た、ええと、これ。この動画の子、可愛くない?」


「うわあ!ぶさいく!でも可愛い! 秋山さん、URL送ってください!」


「洋子でいいよ。んじゃアド交換ね。」


わたしたちは、それからだんだん仲良くなっていきました。



◆◆◆



ゴールデンウィークも洋子ちゃんと過ごすことが多くなりました。

今日もゾンビ映画の後でオープンカフェでのんびりだべっています。


「洋子ちゃんは、彼氏はいないんですか?」


「うん。こないだまで付き合ってたんだけど、ウザくて別れちゃった。

そういう杏珠はどうなん?ちょいちょい告られてるじゃん?」


「わたしはもうしばらくはいいです。

男子のあの感じにもう一度チャレンジするには、私の精神的スタミナが足りません。」


「なにそれ、ウケる。この美少女オブザデッドめ。」


「何ですかそれは。褒めてるんですか、けなしてるんですか。」


「美少女に群がる男どもをさっき見たゾンビに見立ててみた。

どっちかっていうと褒めてる。」


褒めてるならいいです。ハリウッド級だと自画自賛しておきます。


「あ。」


わたしの視界に、物陰でこそこそしている男性が目に入りました。

思わず2度見してよく見ると、不審者は藤田君でした。


「桜のストーカーかよ。やばい奴じゃんアイツ。」


わたしの視線の先と藤田君の視線の先を交互に見て、洋子ちゃんが眉間にしわを寄せます。

藤田君の視線の先にはデート中と思われる桜と相田君。

わたしはカフェの席から立ち上がり、まっすぐ藤田君に近づきます。


「藤田君。」


「ヒッ!」


飛び上がって振り向いた藤田君はわたしを見て、顔を真っ青にしていました。


「そういうのは、わたし、どうかと思います。」


「未練たらたらなのは、みっともないよ。」


さらに後ろから現れた洋子ちゃんを見て、藤田君の顔色は青を通り越して白くなっていました。


「少しお話ししましょうか。藤田君。」


にっこり微笑んだ私に何度もうなずき返す藤田君の目には、涙が溜まっていました。





さっきのオープンカフェに3人で戻って尋問開始です。


「ストーカーじゃないです!

たまたま見かけて思わず隠れただけなんです!」


「ストーカーはみんなそう言うんです。」


「信じてくださいよう。

1年の時はまだ引きずってましたけど、半年近くかけてようやく吹っ切れたと思ったら春には噂が流れてて。

あんな噂を広めた桜ちゃんに未練なんかもう無いんです。

そもそもクラスが離れてホッとしていたくらいなんですから・・・。」


ふむ。一応、話の筋は通ってるっぽいですね。

シロ判定でよさそうかしら。

今日は厳重注意って感じで。

そこに爆弾を投げ込むのは洋子ちゃん。


「んで藤田が持ってたエロ本ってどんなんだったわけ?」


「え゛。」


洋子ちゃん、真剣そうな顔と声だけど目が笑っていますよ。

でも私も興味ありますから、黙って素知らぬ顔でキャラメルマキアートをすすります。


「J〇ア〇ル調教ものだったって聞いたけど。」


「ちちち違いますよ! どんな尾ひれがついてるんですか!」


何ですかそれ。世間は広いですね。帰ったらこっそり検索してみます。パパのPCで。


「好きなイラストレーターさんの同人誌だったんです。

ただ、ソフトめとは思いますけど、18禁の絵も載ってたからクローゼットの奥に隠してたんです。

でもなんでか桜ちゃんに見つかって・・・。『不潔!』って言われて・・・。

春休み明けにはみんな知ってて、女子の目は冷たいし、男子からは同類と思われてモテなくなるのは困るって距離をおかれて・・・。」


やっぱり桜は好奇心に負けて部屋を漁ったんですね。

勝手にクローゼットを開けて、勝手に幻滅して、新しい彼氏に喋って広まって。

あら?藤田君が被害者よりかしら?

洋子ちゃんもそれに気づいたみたいで、少し気の毒そうにしていました。


「あー、ドンマイ?」


「ありがとうございます・・・。」


「ええと、コーヒー頼みましょうか。奢りますよ。」


「ありがとうございます・・・。」



◆◆◆



というようなやり取りがあったため、ゴールデンウィーク明けから、わたしたちは藤田君と一緒に過ごすことにしました。

といってもお昼休みに3人で食べるだけです。

けれど、そうすると当然、私たちは質問されます。


「姫川さん、藤田君ってちょっと良くない噂があるって知ってる?」


「洋子~。最近キモオタ君とつるんでるんだってー?」


それに対して、


「噂はともかく、藤田君はいわゆるオタク趣味はあるけど、紳士的で優しい人ですよ?」


「藤田のこと? けっこう話すと面白いよ。リアクションとかツッコミとかキレッキレだし。」


などと返事していけば、あら不思議、藤田君への女子の当たりは柔らかくなっていきました。

男子からは美少女2人と絡むことに対するやっかみはあったみたいですが。

それは美少女食事税と思って我慢してくださいね。


あとは発信源と火消し役のどちらを信じるかになってきますが、そこまではわたしの知ったことではないです。



「ありがとう、姫川さん、秋山さん。」


藤田君は涙目で感謝を伝えてきますが、知らない仲ではないですし、大したことはしていません。

あふれでる美少女オーラをちょっと利用しただけです。


「この恩は一生忘れないから。」


ちょっと重いです。



◆◆◆



そうこうしていると、梅雨のはじめに新しい噂が流れてきました。


「姫川(美少女)と秋山(美女)が藤田(キモオタ)を取り合ってる。」


発信源はなんとなく想像できますが、美少女2人の格を下げようという魂胆でしょう。

よろしい、受けて立ちましょう。

美少女2人が悪意と戦う構図、これは先週一気に見た、ふたりはなんとかみたいな感じでしょうか。

もちろん私がホワイトです。


昼休みの食事後、私たちは教室で話し合います。

というか、わたしと洋子ちゃんの間ではもう方針は固まっているのですが。


「どうする杏珠? 相田達、潰す?」


「発想が怖いですキ〇アブラック。」


「誰がキ〇アブラックだ。」


「秋山さんかなあ。」


「黙れメ〇プル。」


「僕がメ〇プルでいいけど、僕が2人と距離をおけば噂も自然に消えるんじゃない?」


「却下です。ル〇ナスポジを実は狙ってた藤田君。」


「即答?!ていうか狙ってないよ?!」


藤田君ともだいぶ打ち解けて話せるようになってきたので、それはちょっと負けたみたいで悔しいのです。

それとツッコミの切れが上がって、お母さんは嬉しいです。

去年は桜が主に喋ってたから聞き役に回ってただけみたいですね。

あともう一つ、距離をおくことを受け入れられない理由があるのですが・・・。



「・・・じゃあさ。噂を終わらすために、メ〇プル、うちと付き合ってみる?」


・・・言った!この子、言ったわ!お母さん嬉しい!

洋子ちゃんったら本気で藤田君のこと好きになってるんだもの。

間近で見る恋する洋子ちゃんの可愛さったら!

ほぼ毎日、相談を聞いた甲斐があったというものです。

どこを好きになったのか聞いたら「がっついてなくて、自然に気配りできるところ」ですって! 男子!聞いてますか!


クラスメートたちの耳がこちらに集中していますが、それはそれでヨシ!

むしろ噂対策としてしっかり広めなさい!

そして髪をくるくるいじりながら照れてる洋子ちゃん可愛い!


「杏珠、スマホをしまって。」


「でも・・・」


「しまって。」


「はい・・・。」


わたしはしぶしぶ写真アプリを落として、スマホを机の上に戻しました。

藤田君はまだフリーズしています。


「・・・藤田、いやなの?」


わたしは無言のまま、足でがんっと藤田君の足を蹴ります。

再起動した藤田君は、あわあわして、きょろきょろして、最後に洋子ちゃんを見て。

ごくっと唾をのみこみました。


洋子ちゃんがうるんだ目で、それでもまっすぐ藤田君を見ています。

可愛いのに男前。さすが洋子ちゃんです。

ここで日和ったことを抜かしたらわたしのグーパンチが火を噴きますよ、藤田君。


「・・・よ、よろしくおねがいします。」


その瞬間、クラスの女子からは歓声と拍手。

男子からは怨嗟の声が轟きました。


そして、「氷の魔女、デレる!」の報はその日のうちに学年中に伝播していきました。

何その二つ名、かっこいい。わたしも欲しい。


「よかったね、ブラック。メ〇プル。」


「ブラック言うなし。」


「ありがとう、姫川さん。」


照れて目を逸らす洋子ちゃんと、涙目でお礼をいう藤田君は机の下でしっかり手を握りあっていました。


「杏珠はスマホに触るの禁止。」


「あ、はい。」


うう、可愛い洋子ちゃんの写真を撮りたかった!



◆◆◆



少し経ってから、桜が相田君を引っ張ってわたしたち3人に謝罪に来ました。

校舎裏で向き合うわたしたち。


「遅くなったけど、噂の件、本当にごめんなさい!

相田君に喋っちゃって、広げるのを止められなくて、申し訳ありませんでした!」


と頭を下げる桜に対して、無理に連れてこられたっぽい相田君の態度はひどいものでした。


「俺は噂なんか知らない!

そもそもエロ本の話は姫川も桜から聞いてたんだろ!?

なら最初に噂を広めたのも姫川じゃないのか!?」


・・・見苦しい。振ってやって正解でしたね。それが遠因かもしれませんけど。


どうしてくれようかと思っていたら、ガンっと大きな音がして相田君が吹っ飛んでいきました。

そこには幕〇内一歩を彷彿とさせる、右フックを振りぬいた姿勢の桜。


「あんたなんかが、杏珠の悪口をいうなっ!」


泣きながら叫ぶ桜。

頬を抑えて地面で呆然とする相田君。

拍手する洋子ちゃん。

こっそりスマホで一部始終を録画していた藤田君の顔は少し引きつっていました。



結局、桜は相田君と別れ、わたしたちは仲直りしました。

相田君は洋子ちゃん率いるギャル軍団とのお話合いの後、大人しくなり、噂もぱったりと止みました。


「さすがはキ〇アブラックです。」


「さすブラだね。」


「だからブラック言うなし。」


「あたしがル〇ナスでいいよねー!」



◆◆◆



さてその後。


洋子ちゃんカップルのあまあまっぷりに当てられたクラスの女子たちが、何故かわたしに恋愛相談を持ち掛けてくるようになりました。


わたしも年頃の女の子としてコイバナは大好物ですので、しっかりと相談に乗ってあげたところ、洋子ちゃんと桜の協力もあって、いくつかのカップルを成立に導き、口コミで評判が広がって、引く手あまたの恋のキューピッドとなりました。


いえ、このわたしの美少女ぱうわーからすれば、これはもう「恋のガブリエル」と呼んでも差し支えないのでは?!

女の子たちの恋を見守る大天使、それがわたし!

恋に悩む可憐な乙女たちに啓示を与え、彼女たちを助けて可愛らしい彼女たちの姿に癒される!

これぞWin-Win!


「また杏珠が変なこと考えてる。」

「意外と分かりやすいよね。姫川さん。」

「変わってないなあ。」


こうしてわたしたちは愛の告知天使として名声を勝ち得てゆくのでした。


・・・あれ? わたしの恋人は?


<終>

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