第32話・・ちょいとさんの出産「クロちゃん視点」

ついに、ちょいとさんに、子供が産まれる日が来ました。その日は、とても寒い日でした。産まれ初めたのは、朝早い時間でした。もちろん、ご主人様は眠っていました。ちょいとさんは、苦しそうでした。「ワン・・痛いよ・・」

「ミャン・・ちょいとさん頑張って」

ちょいとさんは、とても苦しそうでした。まず、一匹目が産まれました。そして、しばらくして、二匹目が産まれましたが、全く動きませんでした。ちょいとさんは、気付いていません。悲しい事に、二匹目は死産でした。でも、最初の一匹目は動いていました。その時です。ご主人様が来ました。「ちょいと産まれたのか?」ご主人様の顔が、歪んでいました。でも、ちょいとさんは気付いていません。ご主人様が二匹目の子供を掴もうとしたときです。ちょいとさんは目が覚めました。

「ワン・・うちの子に触らないで・」

ちょいとさんは初めて怒りました。

ご主人様は、ご飯を与えて気を反らそうとしますが、ちょいとさんは、二匹目が死産であることに気付いていませんでした。ご主人様とちょいとさんの、攻防が始まります。ご主人様のご家族もやって来て、色々しますが、ちょいとさんはてこでも動こうとしませんでした。

「ワン・・何故子供を連れて行こうとするの?」ちょいとさんは叫び続けます。数時間が経った時です。ちょいとさんを無理やり、ご家族の方が引っ張ります。「ワン・・辞めて、放さないで。」

叫び続けるちょいとさんを、ご主人様は涙を浮かべて見ていました。3人係で、ちょいとさんを子供から離しました。その時です。ご主人様が二匹目の死産の子を、連れて行きました。そして、庭の片隅を掘り、その子供を、埋めました。ご主人様は泣いていました。ご主人様の初めての涙でした。「今度は、ちゃんと産まれてこいよ。」ご主人様はそう言いながら手を合わせてました。それからしばらくして、ちょいとさんが帰ってきました。「ワン・・うちの子は、どこ・・」

僕は、ちょいとさんに言いました。

「ミャン・・ちょいとさん、二匹目は産まれた時に死んでたの」

「ワン・・クロちゃん、それ本当」

ちょいとさんは泣きました。ご主人様も泣きました。「ミャン・・でも一匹は生きてるよ。」ちょいとさんは悲しみながらも、生きている我が子を、なめていました。僕の人生の中でも辛い出来事になりましたが、一匹は家族が増えたので、ご主人様は名前を、考えていました。

「よし、この子は、ジャッキーにしよう。」こうして新しい家族が増えました。

・・・・・15に続く


我が家にジャッキー君が増えました。でも、一匹は死産で悲しい😖ですね!

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