終末都市のレッドグリーンバトル

@maruidan5nosuke

第1話 レッドグリーンバトル

 天候変動と最終戦争で荒廃した未来の地球、荒廃したかっての巨大都市、終末都市。この廃墟と化した終末都市でヒャッハー!な暴力集団、レッドフォックスとグリーンラクーンドックが、対立し血で血を洗う抗争を繰り返していたのは、過去のお話。

 今は、赤い狐と緑の狸を使ったリバーシの試合、レッドグリーンバトルで食料にして通貨に等しい価値をもつ赤い狐や緑の狸の配分を決め、衝突が回避されるようになった。

 そんなある日のこと、恐ろしい事態が発生してしまう。

 赤い狐と緑の狸を駒として使った巨大なリバーシ盤が一面真っ赤になるパーフェクトな勝利が立て続けに発生してしまったのだ。

 こうなれば、グリーンラクーンドック陣営への赤い狐と緑の狸の配分は著しく減少し、再び両陣営の対立は激化し、レッドグリーンバトル以前と同様に、血で血を洗う抗争が再燃してしまう恐れがあった。

 この危機に際して、レッドフォックスのリーダーは、まず赤い狐と緑の狸を腹いっぱい食べる大宴会を提案。早速、あちこちでお湯が沸かされ、レッドフォックスのメンバーもグリーンラクーンドックのメンバーもしこたま赤い狐と緑の狸を堪能したのだった。たっぷりと、赤い狐と緑の狸を堪能した後の交渉では、両陣営が受け入れ可能な落としどころで合意が形成され、抗争は回避されたのだった。


教訓 「腹が減っては戦はできぬ」というが、赤い狐や緑の狸で満腹になれば、暴力集団ですら、喧嘩や抗争から遠ざかるのである。地には平和を、口には赤い狐と緑の狸を。







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