第32話 ベッドの上のイチャイチャ
透は、愛乃の胸の表面を両手でさわさわ撫でてみた。愛乃がびくんと震える。
「あうっ……。と、透くんの触り方、エッチだよね」
「エッチじゃない触り方なんてできないよ」
「そう……だよね。あのね、さっきと違って、わたし……心の準備ができてるから。だから、もっとエッチな触り方でも大丈夫」
愛乃が頬を赤く染めて、微笑んだ。
その言葉につられ、透は両手に力を入れて、ネグリジェの上から愛乃の胸を揉みしだいた。
「あっ……んんっ」
愛乃が甘い声を上げ、同時に、透の手の動きに合わせて、愛乃の胸が形を変える。
その大きくて柔らかい感触に、透は理性を失いそうで怖かった。
それでも手を止めることはできなかった。
透の手がそっと、ネグリジェの下に潜り込む。
「あっ……」
愛乃が透を青いサファイアのような瞳で見つめた。
風呂場のときも直接触ったけれど、今回はさっきより少しだけ心に余裕がある。
透の手のなかの胸は柔らかくて、とても心地よい触り心地だった。
「やっぱり、わたしの胸って大きい?」
「そ、そうだと思うけど……でも、比較する相手がいないから」
そう言うと、愛乃は嬉しそうにぱっと顔を輝かせた。
「そうだよね! 近衛さんも桜井さんも、透くんに胸を触られたことはないんだものね?」
「も、もちろん……」
「わたしだけが特別で、透くんにエッチなことをされてるんだよね?」
「そうだね。愛乃さんは婚約者だから」
ふふっと、愛乃は誘惑するような、魅惑的な笑みを浮かべた。
透は思わずネグリジェの胸元をはだけさせ、そして、愛乃の胸を直に揉みしだいてしまう。
「あっ……んんっ。そこはっ……あんっ」
愛乃はあえぎ、そして、潤んだ瞳で透を見つめる。
「だ、大丈夫。……恥ずかしいことはないもん。だから、わたしをもっと透くんの特別な存在にしてほしいな」
そして、愛乃は透に甘えるように続きをねだった。
愛乃は、これ以上のことをしても……最後までしても、受け入れてしまうと思う。
透も覚悟を決めるべきなのかもしれない。
けれど。
透は愛乃の胸を触る手を止め、そして、愛乃の金色の髪をそっと撫でた。
愛乃は不思議そうに透を見つめる。
「透くん?」
「えっと……ごめん。俺がいっぱいいっぱいで……これ以上は……」
もちろん、健全な男子高校生として、目の前の美少女を好きにしてしまいたいという欲望はある。
けれど、同時に、これ以上先に進む勇気も、透にはなかった。女の子とこういうことをするのは、透は初めてで、慣れていないのだ
臆病な透に、愛乃は失望するかもしれない。
だが、愛乃は優しく微笑み、胸をはだけたまま、透の背に手を回し、ぎゅっと透を抱きしめる。
二人はベッドの上で密着する格好になり、透は愛乃の胸を今度は体で感じることになり、頬が熱くなるのを感じた。
「愛乃さん……!?」
「……焦らなくてもいいよね、今日はこれで許してあげる。だから、このまま一緒に寝よ?」
「だ、抱きしめあったまま?」
「うん。ダメ?」
愛乃は恥ずかしそうに透に尋ねた。透はダメとは言えず、うなずいてしまう。
「良かった」
愛乃がささやくようにつぶやく。透は恥ずかしくなって、部屋の明かりを消した。
「おやすみなさい、透くん」
「えっと……おやすみ、愛乃さん」
そうは言ったものの、腕の中に愛乃の華奢な体を抱きしめた状態で、透は冷静ではいられなかった。
ただでさえ、愛乃の胸を触った直後なのだから、興奮して寝付けない。
けれど、愛乃はすぐにすやすやと寝息を立て始めた。
眠ってしまったみたいだ。
不眠症で薬も飲んでいると言っていたのに、あっさりと愛乃が眠ってしまい、透は拍子抜けする。
透がいれば安心して眠れるかもしれない、という愛乃の言葉は、本当だったわけだ。
そのぐらい、愛乃は透のことを信頼してくれているらしい。
それは愛乃の裸を見たり、胸を触ったりすることよりも、透にとっては嬉しいことだった。
愛乃は透のことを必要としてくれている。
それがいつ終わるかはわからないけれど、でも、今は透は愛乃の婚約者だった。
そうであるかぎり、透も愛乃の信頼に応え、愛乃の力になりたい。
「んっ……透くん……」
愛乃が寝言を小さくつぶやく。
透は愛乃の体にそっと手を伸ばす
そして、そのきれいな金色の髪を優しく撫でた。
<あとがき>
毎日お風呂やベッドでイチャイチャ予定なので、次の日もイチャイチャします……! しかし、その前に学校でのイチャイチャも! 次話から学校が舞台です!
愛乃が可愛い!
二人のこれからが気になる……!
知香や明日夏の再登場に期待!
と思っていただけましたら
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