第112話 西大島の住民って

 流石ミシ神様、素晴らしい港に仕上がって居ました。

「これは、停船しやすい」

 身軽に華子さんが飛び降り、二ヶ所の欄干に艫綱ともづなを括り付けてくれました。

 小型客船とは言え24メートル、大型バス2台分の長さが有ります。


 皆に下船して貰い、安全の為客船を戻します。

 下船した入江は森につながってる、森は手付かずの原生林と言った感じです。


「さてと、ユーフラット神様はこの島詳しいようで、案内頼めます?」

『サイ様!神格化されました?神の心を読まれるとは!』

「読めないよ!でも怪しさありありとにじみ出てますよ」

『そ、そですか?実は…皆出ておいで!』

 原生林の奥からノームに似た男女が大勢出て来ました。

 身長雰囲気は似ていますが、黒髪のノームと違い空色の髪の男女や、赤い髪の男女それに青い髪の男女で入江は埋め尽くされました。


『サイ様紹介します、空色の髪がシルフ族、赤い髪がサラマンダー族、青い髪がウンディーネ族ですノームと同じ、イグリス神が人の前に造り出して忘れ放置されて居ました。

 イグリス大陸が魔物で住めなくなったので、この島に移住避難してもらいました』


「亜大陸と言っても良い広い手付かずの大地、移住させたユーフラット神様は良いことをされた」

『私もそう思って居ましたが、サイ様が改革されたイグリス大陸を考えますと、この島の暮らしは原始生活です!

 それだけならば良かったのですが、イグリス大陸から魔物を一掃クリーンにした為、この島の中央部分に魔力溜まりが発生しダンジョン化してしまいました!』

「ダンジョン?それって何ですか?」

「サイちゃん!ダンジョンとは魔物が魔力で涌き出す魔窟だよ!」

「ダンジョン最奥に有る魔核を破壊しないと魔物を倒しても新に魔物が幾らでも涌く厄介な物だよ」


『サイ様にお願いです、ダンジョンを潰して精霊達の暮らしを改善して貰いたいのです』

「え~とゴッチャになってるけど、ダンジョン潰すのと3精霊の暮らし改善どっちを優先します?」


「ユーフラット神様!サイちゃんはダンジョン知らないので僕から質問ですダンジョンから魔物が溢れて出て来てます?」

『いや、溢れては居ない』

「サイちゃん暮らし改善を優先」

「こう言うの進君頼りになるね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る