第109話 ノームのお引っ越し
『サイ様!ノームの居住区何か構想がお有りでしょうか?』
「西区のカエデの森の南に住んでもらって、カエデシロップ製産して貰おうかって思ってます」
『カエデ?樹液を集めさせるのですか?』
「集めた樹液を煮詰めてシロップにして貰うの」
『砂糖やハチミツより安価な糖分ですか!流石サイ様!構想が神がかって居りますな!!ではノームを施設ごとカエデの森南に転送します』
「施設ごとノームを転送?そんな事出来るの?」
『あの主神の尻拭いで鍛えられた副神ですので』
「そうでした!この世界ユーフラット神様でもってるのでした」
『転送します』「待って!私達も全員転送して!一緒に行ってフォローしてあげないとノーム達混乱するでしょう」
『サイ様の心配り、万分の一でも主神に見習ってもらいたいものです。
ではこの地の全てを転送します』
瞬きした瞬間、転送が完了してました。
「サイ女神様!豊かな地を与えて下さって有り難う御座います!!」
相変わらず土下座したままのノーム達です。
「皆さん立って下さい、ノーム族がこの地で自立する為の産業を説明します」
ノームは男女10人ずつ子供が3人全員で23人しか居ない、あの盆地の限られた土地では人口増やす訳に行かなかったでしょう。
ノームを引き連れ森にやって来ました。
私の事棚に上げてる様ですが、チミッコイ子供みたいなノーム達がチョロチョロ楽しそうに着いて来てるのは微笑ましいです。
「この木に傷を付けると甘い樹液が出てきます」
カエデの木に傷を付け、樹液を出しペットボトルの首を紐で縛り、木に括り着け樹液を受けます。
空のペットボトル(華子さんに貰った)をノーム達に配り作業をさせます。
子供の体格ですが見てると、普通の大人の力はあるようですが、特別力が強い訳ではないようです。
イグリス神手抜きしてる。
華子が採取したペットボトル入りの樹液をコピーし、皆に飲んでもらう。
「あっ?爽やかな甘さ!」
「「「「「「「「「「うん!甘い!」」」」」」」」」」
「今採取始めた物と同じ樹液です」
ステンレス製の中鍋、関東煮(味の濃いオデン)を作ろうと買った物のコピーに樹液を入れて火に掛けます。
「かき混ぜながらユックリ煮詰めて行きます!出来上がりはこれ、カエデシロップです舐めて見て下さい!」
「ん?あ、甘ぁい!!!」
「どれどれ、おぅ!!甘い凄く甘い!!」
「このカエデシロップを皆さんで制作して、ノーム特産品にして欲しいと思ってこの地にお連れしました」
「「「「「「「「「「サイ女神様!頑張ってシロップ作ります!!」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「有り難う御座いました!!」」」」」」」」」」
深々とお辞儀するノームと別れ、西大河の桟橋まで、ユーフラット神様に転送して貰いました。
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