第91話 残留者探し

「スゲェ!!本物の拳銃!!」

「あのぅ···山田さんはヤクザさんだった?」

「サイさんが言ってたの付く職業意味がやっと分かったわ!ヤクザじゃ無いよ!刑事だよ!」

「良かった、怖い姐さんじゃなくて」

「山田さん、コピーして俺にも拳銃くれ」

「ば、馬鹿者!!一般人に拳銃持たせるか!!」


「中折れ式、水平2連散弾銃は持ってるけど、拳銃の方が使いやすそう」

「なっ!!銃刀砲剣類不法所持現行犯逮捕する!!」


「何か華子さん、カラカイ甲斐が有るな!」



 豪君進君は、華子さんと仲良くなったみたい。

 合流した華子さん達が回復したので、私達集団は予定通り、残留者探しに向かいます。


「サイさん、ここを行っても誰も居ませんよ」

「華子さん、ペスが何か知らないか、聞いてみて!」

「ペスに?

 ペス、私達以外に人間が居る所、知ってる?」

「ウォン!」


 ペスは、獣道を外れ東に向かった。

「えっ?そっちは河だよ?」


 華子さんは、走りに着いて来るでしょうが、現地人二人を放っては行けない、同行させると移動速度は凄く落ちます。


 5日の行軍、と言っても、1日20キロ移動出来て居ない、何とか大河近くにたどり着いた時、小規模な村を見付けました。


 2千人以上の大群が、ゾロゾロ近付いて来るのを、村人達は脅え警戒して迎えます。


「トワイライト国の、軍隊で御座いますか?この小村では食料供給は無理で御座います」

「いや、私達はサンセット王国の残留者保護に来て居ります、私は······」

 私が話していると

「ありゃ?ゴンザ!はぐれてしまったが、無事で有ったか!」

「サンセット王······よく生き延びておられた、チロルも無事のようだな···」


 ゴンザと言われた男、態度が変!

 鑑定してみました。


【ゴンザ、サンセット王国大臣】

『魔物襲撃から、国を捨てサンセット王と供に逃げ延びた。

 暫く王の世話をしていたが、サンセットの無能大食いに嫌気が差して、同行住民と供にサンセットを見棄てた。

 チロルは見捨てるつもりは無かったが、サンセットといつも一緒に行動しており、見捨てるしか無かった』


 成る程、変な態度になるはずだよ。



「サンセット!話の途中だ、積もる話は後程せよ!

 ゴンザ村長、私は大河二つ渡った東全てを統治する『女神聖国』女神サイ

 魔物を全て討伐し、残存国救済に回って居る!」


「······はぁ?」

「救済不要なら放置する!!余計なお荷物を拾う気は無い!勝手に滅びよ!!

 1日野営する!村民で話し合え!!以上だ」




「小鬼族、豚人族、野営準備!!」

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