第88話 身体を洗えた

 オーク肉は、大量に取れました。

 内臓は、心臓と肝臓以外は骨と一緒に、穴に埋めます。

 骨は結構重い、スープとか煮炊き出来る設備がない現在、持って行くメリットが無い。


 二人が居住ベースにしてる所に、案内して貰ってます。

 お肉はおよそ100キロ取れて、私が80キロ程担いでいます。

 大男なのに、元王様だからか力が無い?20キロ程担いで居るだけなのに、足下フラフラしてる!!

 私は干し肉を担ぎ、その上に巻いた絨毯を担ぎ、その上にお肉80キロ、ショルダーバッグには、石のナイフ石斧にペットボトル、左手には角短槍を持ってる。

 総重量150キロは優に持って移動してる。


 チロルちゃんは、小さいので手ぶらでも、着いて来るのがやっと。

 現地人は、意外にひ弱だね。


 華子が生き残る為の闘い、パーティー扱いのペスの狩り、オークに止め差し等で、身体能力が大幅にアップした為なのです。

 華子が異常で、サンセット達が普通なのですが、気付く事は無いでしょうね。


 チロルが限界のようです「休憩するよ」声掛けに、サンセットの方が荷物を放り投げ、座り込みます。


 チロルは木に傷を付け、樹液を飲んでる。

 サンセットは、寝転んで荒い息···暫くそっとして置きます。


「後どれくらいで着く?」

「ん~と、日暮れまでには着くよ」

「日暮れ?そんなに遠いの?」

「飲める水の小川、この辺りじゃそこだけなの」

「樹液を飲めば、水はそれ程必要無いけど、身体を洗いたい!」




 歩きに歩き、小川に到着したのは、本当に夕暮れでした。



 水を口に含み、口をゆすぐだけに留めます。

 水浴びすると言って置いたので、サンセットは遠くで向こうを向いてくれてる。

「よっし!水浴びするぞ!!」

 汚れに馴れて、痒みも感じ無く成ってる自分に呆れていた所、水浴びなんて諦めて居ました。


 ブラと下着になり、小川に入ります。

「冷た!!」

 まだ、長距離行軍の火照りが残って居るので、それ程冷たさが苦には成りません。


 タオルを濡らし、身体をゴシゴシ洗います。

 皮膚が赤くなるまで、ゴシゴシ洗います!!

 パンツ脱いで、下もゴッシゴッシ!!

 バンツを洗い、絞ってまた履きます。

 ブラを外し、胸もゴッシゴッシ!!

 ブラを洗い、絞って着ます。


 タオルを固く絞って、ブラとパンツの水気を拭います。

 パンツスーツも洗いたいけど、夜着る物が無い「臭い洋服は我慢するか」

 身体の水気を拭いさり、洋服を着ます。

 頭は洗いませんでした。

「頭は明日の日中にしよう!」


「スッキリした!!」

 訳の分からない世界に来て、初めて身体を洗えて、ちょっと満足する華子でした。


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