第67話 急務、富国よりも優先する事

 知らなかった!不確かな違法召還に頼った理由。

 こんな状況を知ってたなら、もっと魔物殲滅に力を入れたのに。


 即席の記念碑が建てられ、4000人に成らんとする戦死者、防人の合同葬儀がしめやかに、行われて居ます。

「お前達の勇敢な働きで、国は護れた!!安らかに眠れ!!英雄達!!!」

 ゴウギ侯爵のはなむけの短い言葉、思いが込められていました。



 今から考えればハジマ町の外れ、森林だったが、確かに安全な場所に送って貰ってた。

 ワイバーンとの戦い、馴れない戦闘に時間はかかったけれど、ハンターギルドのハンター達が、ゴブリン等の魔物討伐してるので、トシナガ王国は、殆ど魔物被害の無い所でした。


 最初があんな感じだったから、危機感無かったよ。

 イグリス大陸の大雑把で良い、地図って無いの?

 防衛戦略練るにも、地図が欲しい!




『あ~あ~サイよ!聞こえるか?』

「えっ?誰?」

『儂じゃ!主神イグリスじゃ!責任上見守って居るぞ』

「あっ!神様でしたか······見守るだけ?」

『失礼じゃぞサイ!望みを叶えてやろうと、思うたのに、止めよかな』


『棒読みっぽい謝罪?受け取った。神殿に行け!以前授けた地図が、御神体として祭られて居るぞ(サイは相変わらず可愛ゆいのぅ)』


(地図を祭る?授けても、役に立って無いぞ!!)

「神殿?ユーフラット神殿ですか?」

『イグリス神殿に決まって居ろう』

「そんな神殿、存在しませんよ?」


『な?何じゃとぅ!!』


 ここから、グチグチ神様の話が続きました。

 はいはいと、生返事してます。


『···················』「はい」『······』「はい」『······』「はいはい」

『食糧に成ればと魔物を』「はい?」

『魔物に苦しむ人々の為に、勇者を迎える【ドア】を授け』「はいぃ?」


 魔物も違法召還も全て、イグリス神がアホな事やった弊害かよ。

『ここまで、尽くして遣ってるのに、儂の存在を知らんとは!!神罰落としたくなった』

❮あんたかい!!全てあんたのヤラカシかよ!!【神罰はあんたが受けろ】❯

 と、叫びたいけど、独断偏見思い込み神、遠慮しないで利用するよ!


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