第66話 魔物掃討

「完全回復!!チチンプイプイ」

 最初にこんなふざけた呪文するんじゃ無かった!

 こんな悲惨な現場で······

 落ち込みながら、回復魔法を繰り返しました。


 手足が再生した兵士達に、凄く感謝されたけど、100人以上の重傷者、60人程しか助けられなかった······

 昨日直ぐに駆け付けていたら、殆どの兵士助ける事が出来たのに。


「残りの3砦の場所教えて!!」

「女神様、ここ以外の砦には生存者居ませんでした」

「······そう、ですか···」

「女神様の奇蹟、有難う御座いました!!救援のお陰で魔物を退けられました!!」


 皆のお礼に、申し訳ない気分になって居畳まれません。

「私は、森の焼き払いに戻ります」


「あっ!護衛を······」

 騎士達が何か言ってますが、全力で駆け抜けました。




 高温焼却で、灰に変わった森をたどり、魔女隊やメズ達が纏まって火炎放射している、最後の森が見えました。


 少し離れて、ゴウギ侯爵と騎士団が見守り、火炎攻撃出来ないセント、トールのケンタウルス隊とオクス牛人隊が警戒しています。


「女神様!!これで危険な森は全て焼き尽くし完了です!」

「モコ、火炎の威力凄くなったね」

「女神様のお陰です!皆感謝してます!!」


 今の可愛い魔女達では、想像出来ませんが、言われて、5人の美少女の当初、盲目にされ脚を折られた、悲惨な状態の奴隷だったのを思い出しました。

 あの状態の2年間は辛かった事でしょう。


 何の労力も無く、回復魔法使っただけなのに、これ程感謝され慕われるって、かなりコソバユイよ!


 綺麗に灰になった森を抜け、大河に出ました。

 焼け焦げながら、大量の魔物が飛び込んだのでしょう、魔物の死骸がルイルイと流れて行きます。


 ゴウギ侯爵と騎士団が、歓声を上げて居ました。

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