第65話 最前線は悲惨でした
駆け付けた、ゴウギ侯爵領は、ギリギリ持ち堪えて居る状態でした。
ゴウギ将軍自ら防衛に当たって居る、最終防衛砦が魔物の進行を押さえては居ますが、前衛中衛の4砦は、既に魔物の大群に呑み込まれていました。
4砦の防人4000人は絶望との事。
堅牢な石組の防護壁に立つゴウギ将軍と、駆け付け即魔法攻撃、弓矢攻撃させる中、防護璧を見上げての会話で得た情報です。
爆裂で粉砕させる魔女隊、タウロ隊。
暴風で吹き飛ばすオクス隊、焼き払うメイ、キアラ隊。
セント、トール隊は連携連射で、確実に魔物を倒しています。
改めて魔物を確認すると、四足二足歩行のトカゲの様な物と、カエルの様な物、サソリとカマキリの様な昆虫?おぞましいのは、ウジャウジャ押し寄せる60センチ程のG!!!
「焼き払えぇ!!」
圧倒的攻撃力ですが、押し寄せる魔物の数が多すぎです。
業を煮やした、セント、トールがケンタウルス隊に号令。
「「弓攻撃止め!!全員身体強化!金棒抜刀進め!!」」
セントとトールの、息の合った号令で、ケンタウルス隊は金棒を振り回し、魔物の群れに襲い掛かりました。
セント隊は向かって左端に攻撃、トール隊は右端の攻撃に向かい、圧倒的パワーで、ガシガシ潰して行ってる。
魔法攻撃は、中央の分厚い魔物の群れに集中攻撃です。
攻撃を逃れ、近付いて来る魔物は、ダズとゴズがシュタっと襲い掛かり、叩き潰してる。
この攻撃体制は有効でした。
激減した魔物は、退いて行きました。
「女神様!!危ない所、絶妙の登場で救って下さり、有難う御座いました!!」
「間に合って良かった」
「お疲れでしょう!ユックリお休み下さい、たいしたおもてなしは出来ませんが、食事の用意が出来て居ります」
ゴウギ将軍の許可を得て、明日は魔物の棲息地になっている、河沿いの森を焼き払う事になりました。
翌早朝、私達は一塊で行動一番近い森に向かって居ます。
ゴウギ将軍と、200人の精鋭部隊が同行してます。
将軍達の目的は、瓦礫となった4砦の生存者確認と、魔物掃討です。
「ゴウギ侯爵、木材ごと焼き払って、大丈夫?」
「思いっきり焼き払って下さい!!」
「分かった!メイ!キアラ!焼き尽くせ!!」
「「はっ!」」
狼人15人の火炎放射が、あっと言う間に森を炎で包みました。
森に潜んでいて、焼け残った魔物に獣は、大河の方に逃げて行きました。
構えて居たが、流石に炎に向かって来る、無謀な魔物は居ない様子。
「生存者が居ました!!女神様に治癒して頂きたい、怪我人多数!!」
ゴウギ侯爵の、伝令騎兵が、やって来ます。
「案内頼む!全速で先を行け!!」
命令に「はっ!!」無駄口入れず、騎馬を疾走させます。
私が余裕で着いて来るのを確認し、騎兵は更にスピードを上げました。
2~3分の疾走後、崩れた防護璧が見えました。
「女神様!お越し頂いて恐縮です、重体の怪我人含む50人が食糧地下倉庫で生存して居りました」
怪我人と衛生女性兵を優先で、隠れさせたようで、治療する5人の女性と、手足を食い千切られた死骸を含む重傷兵で、地下倉庫はひしめいて居ました。
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