第68話 大陸地図

「たとえ女神様と言えど、御神体をお渡しする訳には行きません!」

「だから、何度も言ってる様に、それはユーフラット神が授けた物で無く、上司の主神様イグリス神様が、私に授けて下さった物!!」


『ごらぁ!!司祭きいて居れば、儂を知らんとは!それでも司祭か!!!』

 イグリス神の怒りの声と共に轟音が響き、ユーフラット神像が砕け散りました。

『儂は神罰を落としたくて、ウズウズしておるぞ!!』


 流石に頑固な司祭でも、直接の神託に、神事現象を目の当たりにしては、これ以上、イグリス神を否定出来ませんでした。

 振るえて平伏す司祭から、地図を受け取りました。

 もぎ取ったとも言います。



【イグリス大陸】

「うん、海ばっかりの世界地図じゃ無くて良かったよ!知りたいのは魔物の棲息地と居住地の関係だから···これどう言う法則の地図?メダカトルゾの法則の地図?南と北がブワっと膨らんだやつ?」


 豪君と進君が居れば「サイちゃんメルカトールズ法だよ!」って、突っ込み入る所だね。


「最初に降り立った所は、南西か、そこから東のハジマ町、南に降りてウミベ町、海岸沿いを東に進み山脈に邪魔され、街道に出て炭焼き村、更に東に山越えし、西開拓村······

 この山脈、東西を延々と遮断してる、魔物も身軽なゴブリン、飛んで来るワイバーン位しか、ハジマ周辺には居ないはずだよ、山脈に守られてた訳か」


 問題は、地図で見ると、大河がこの大陸には二本流れていて、東側の大河は、大陸の端を大体北から南に流れてて、女神聖国って大陸全体のほんの一部、大陸がバスケットボールとすると、女神聖国はピンポン玉位?地図の西側北西から南に流れてる大河の西側に×と○の印、女神聖国の位置に○印が有る事から、人が暮らせる所もしくは、生存圈でしょう。


 東と西の大河の中央部、広大な部分は×だらけで、北の高山頂上に○が一つ、中央殆どが森で遥か先の北西、森が途切れた所に○印一つ、計二ヶ所しか人が生存して居ないようです。

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