第29話 サイちゃんと50人の盗賊
「体力着けるぞ!駆け足~ぃ進め!!」
号令を掛け、バイクで先頭を走ります、豪君と進君には、最後尾から追い立ててもらってます。
休憩を挟みながら、盗賊達の体力向上をはかります。
息を整え、水分補給だけの休憩を挟み、半日程走らせ山の頂上に着きました。
「良く頑張った!食事休憩の大休止!!」
休憩の合図に、50人の盗賊達は、声も無く倒れ込んで荒い息をしています。
(根性根本から叩き直す荒行、もう少し続けるか)
昼食は、いつも炊事担当していたと言う、5人の盗賊に調理助手をさせ、キャベツだけのお好み焼きに塩コショウで焼いた豚バラをのせ全員に配る。
飲物は1.5倍に薄めたインスタント味噌汁。
ハジマ町で購入した、木製皿とコップ、スプーンにホークが役立ちました。
この世界の普通の食べ物、薄い塩味の煮物に焼き物スープ、イースト菌の無い固いパン、録な物食べて無い奴らは、この程度の昼食を旨さに感激しながら食べていて、中には泣いている者までいます。
何処かでゆっくり出来たら、レーズン酵母作ってふっくらパン焼いて遣るか、旨さに驚くぞ。
(女神と崇めては居るが、旨い食べ物で手懐けると、思うがままの私兵団に育ちそう)
「ゴリス!近くに町は有るか?」
「はい!この山を下ると、ナカノ男爵の統治領、ナカノ大町が御座います」
「その町で、兵団の武器防具を整えたい、お前の折れた剣は特に」
ジムニーで轢いた様で、ゴリスの剣は中央でポッキリ折れています。
「ナカノ大町には、高いですが良い武器防具を揃えた店が有ります」
「男爵領か、古い町か?」
「たしか、200年程昔の大戦で、大手柄を立てた騎士が、男爵になったとか聞き及んでおります」
「200年か·····ナカノ男爵の評判は?」
「鼻持ち成らん、偉そうな貴族様です」
「そうだろうな、200年も爵位を引き継ぐだけ、腐った貴族の出来上がる充分過ぎる期間だね」
「さて、避けて通るか?滅ぼす必要があるか?」
(自由民と言うだけで、平民から特別の扱いを受ける、貴族の最下位とは言え、男爵を滅ぼすと、国王はどんな行動に出るか?関わらん方が無難だね)
思うサイちゃんだが、なぜかトラブルに捲き込まれるのがサイちゃんです、無事に済むはずが有りません。
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