第22話 快適ツーリング

「ねぇ!バイクツーリングしない?」

「良いね!」

「ウザイ道交法適用されない異世界!ノーヘルでゴーー」

 二人は私のコピージョーカー90CCに乗り、私はエイプ100CCに乗りました。

 ジョーカー50はドッシリ存在感有るけど所詮原チャリ、90CCの踏ん張りには負けます。


「私が高校生だった頃は、ヘルメットなんて着用義務無かったよ」

「そう?いつのこと?」

「昭和43年16歳で自動二輪免許取った時、その年の夏休みに軽四免許も取ったよ、笑っちゃう360CCおもちゃみたいな車、今の軽四ジムニーは658CC」


「良いなぁ~~俺もその時代に生まれたかった!」

「生まれてたら、豪君70のじい様だよ?」

「サイちゃんみたいな70歳なら良いけどな!」



 馬車が通る道です、舗装道路では有りませんが、バイクは気持ち良く進みます。

 時速50キロ位ではエンジン音結構小さい、ノーヘルだから会話は楽に出来ます。

「二人には感謝してる」

「何が?」

「神様口説き落としてだまして、文明の利器持ち込んだ事よ」


「あぁ!あの時は、二人で必死に考えたな」

「忘れてた!!スマホ僕達3人なら、今でも通話出来るよ、ソーラー充電器も取り寄せてある」


「そう言えば、ハジマ士爵が違法召還はこの国、ミドロ王国の関与は無いって言い切ってたね」


「召還魔法なんて聞いたことが無いって言ってた、地方の下級貴族、知らないだけで、ミドロ王国の仕業かも知れないよ」


「魔法も無いって?」

「そうね生活魔法さえ、誰も使えないって不思議だね」

「魔物魔獣が居る世界で、どうやって生き延びる事が出来てる?」


「防護壁だけで町を守れる?」

「違法召還にでも頼って強者を呼ばないと、じり貧世界?」


「違法召還やった国、見つけ出してお礼しかえししないと」

「うん!お礼参りだね」

「そうだ!攻撃魔法どこかで試そうよ!!」


「チート?は魔法だったよね」


 丘を越えると、眼下はキラキラ輝く海原が広がっています。

 磯の香りが漂って来るようでした。

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