第17話 大発見屋台のソース
「これから依頼を受けられますか?」
「残念ゴブリン切り殺したいけど、この後ハジマ士爵から招待受けてるの」
「りょ、領主様の招待!!···普通に接して下さっていますが、トシナガ様達って、自由民様ですものね、領主様今頃大慌てされてるでしょう」
「迎えをあまり待たせるのも悪いから、宿屋に帰るわ」
「またのお越しをお待ちしてます」
ギルドを後に、宿屋に向かいます。
⦅サイちゃん、ヤバイ事無い?詐称!⦆
⦅居直りなさい!私達は異世界から来た自由民様よ⦆
ライトノベルって異世界物小説では、王族に対しても良い年のアラフォー社会人が平気で俺って言ってた。
最近の若い人って、もっと不遜な者達って勘違いしてたわ、作者が幼いから登場人物も、まともな日本語話せない、不遜な未熟な人物になるのであって、実際の多くの若者は、もっとまともなのかも知れないわね、もっとも敬語はまるで成って無いけどね。
昼食時です、食べ物の露店が立ち並んでる。
一軒の屋台から、旨そうな匂いが流れて来ます。
フラフラ、匂いに引き寄せられました。
屋台の親父が、焼き上がった串焼き肉に、黒いソースをハケでさっと塗り、軽く炙って仕上げてる。
醤油っぽい香りが漂いました。
「大将!3本くれ!!」
「おっ!1500Zだが?」
「じゃ、4本」
大銀貨2枚出すと、親父が驚いた顔で
「嬢ちゃん!得体の知れねぇ食い物に、2000Zポンと出す!!気に入った!!!大銀貨1枚に大負けしてやる」
「ソースの正体は解るよ、お魚と塩で作った魚醤ナンプラーでしょう!匂いで分かるわ」
「タマゲタ!!俺らはただソースって言ってるが、ナンプラー?作り方まで知ってる、嬢ちゃん只者じゃねぇな!!」
豪君に2本、進君と私が1本ずつ、肉にかぶり付きます。
微かに魚醤独特の異臭がしますが、それ以上に旨さが口いっぱいに広がります。
「「「旨い!!!」」」
「おぅ!!嬉しい事言ってくれて」
笑うと意外に愛嬌のある、オッチャンでした。
匂いに引き寄せられ、私達が美味しそうに食べる姿は、特上の宣伝になったよう、屋台の串焼き肉は飛ぶように売れてる。
あっと言う間に売り切れ、完売したオッチャンが
「嬢ちゃんありがとう!!匂いは旨そうでも、値段を聞いて誰も買ってくれねぇ、国に帰るつもりで最後の商いしてた、お陰で希望が出てきたよ」
「私は自由民トシナガ、そこの憩い亭に宿泊してます、安価でも採算取れる味付けの指導してあげる、訪ねて来て」
「ひぇ!!自由民様とは知らず、失礼無礼な言い方、お許し下さい!!!」
「大将を気に入った、私の厚意受け取って」
「また、後で!迎えが来たみたい」
あっけに取られ、見てるオッチャンを残し、迎えの馬車に乗り込みました。
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