第15話 サイちゃん悪どい!

 騒ぎを通報されたのか、衛兵が駆け付けてきました。

 子供3人に見えたのか、横柄な態度で詰問して来ます。


「おい!何をしておる!!殺人の現行犯、牢にぶち込んで犯罪奴隷落決定だな!!」

「子供には分からんだろうが、無罪になる方法はあるぞ」

「そこの女!!金貨1枚で罪は帳消しにしてやる」


 私はすこぉしプッツンしました。

「衛兵!!お前達の顔は覚えた!!」

「顔を覚えた?それがどうした!」

「私達3人は自由民、そちらはハンターギルドの職員」


「ヤクザキック!!!」

 身長の低い私のキックは、相手の股間、豪と進は見事に鳩尾にキックしてる。

 短足じゃないよ、身長が低いだけ!!勘違いしないでよ!!


 呻き崩れ落ちる衛兵に耳打ち

「無礼討ちしてやろうか!」

 耳元に囁いてやった。

 呻きながら首を振る衛兵


「無礼討ち、逃れる方法がある、分かるな!!」

 衛兵の持ち物検査。

 3人から膨らんだ巾着を回収。

「衛兵!これで見逃してやっても良いが、どうする?別に金は欲しく無いから、首を落としてやっても良いぞ」


 衛兵3人はガバッと飛び起き

「「「済みませんでした!!自由民様!!!」」」


「そこに転がって居るのは、盗賊だ!!処分はお前達に任せる!!以後真面目に働け!!顔は覚えたからな!!」


「「「はい!!自由民様!!!」」」



 立ち去り、かなり歩いた所で、二人が言いました。

「「サイちゃん!悪どい!!」」


「怠慢不良公僕に勉強させてやった授業料、リズさんあげる」

 巾着一つ、リズさんに押し付けた所で、宿屋に到着しました。


 リズさんが、宿屋の女将に話しています。

「この御3方は、ギルドの優良ハンターにして自由民様、粗相の無き様に!!!」


 話を聞いた女将は、目を見開いてマジマジと私達を見詰めて。

「当憩い亭にようこそ、お運び下さいました!!歓待致します!!!お部屋は最上階、特別室にご案内致します!!」


 案内された部屋は、都内スイートルームに泊馴れた私には、みすぼらしく感じる部屋でした。

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