第13話 ワイバーンは100万Z

 私達翼竜を討伐した自由民3人と、ハンター間にあっと言う間に広まり、査定とギルドカード出来るまで、ギルドの酒場で待機中です。


 絡まれる事も話し掛けられる事も無く、正体不明の串焼き肉にかぶり付き、ぬるいエールを飲んで過ごします。

 肉は旨くないが、不味くも無い、ただ焼いただけの肉。

 私は味塩を振り、二人はケチャップを付けて食べてる。


 エールは一口飲んで、ペットボトルの水を飲んでます。

 エールは不味かった。せめて冷えてると飲めるのに、勿体無いね。

⦅魔法で冷せないかしら?⦆

 エールが入った木製カップを握り「つめたくえて!」と念じてみました。

「あら不思議!魔法みたい」エールが冷たくなってました。



「サイちゃん?何かした?」

「不味いエール、冷やしたら結構飲めるよ」

「「やってみる!」」

 冷たい飲み物のイメージ、実際飲んでたので簡単みたい、二人共エールを冷たく出来たみたい。


 周りのハンター達が、得体の知れないケチャップよりも、味塩に注目してるようで、近くの肉を食ってるテーブルに味塩の小ビンを差し入れ。

「あげる!使って」

「え~っ、高価な塩!!貰って良いのか?」

「高価なの?良いよ!使って」

「あ、ありあっす!!!」


 男は串焼き肉に、ケチ臭くパラっとかけて一口

「旨ぁ~~い!!!」「俺にも掛けてくれ!!!」「「俺達にも!!!」」

 周りのテーブルを巻き込み、大騒動になってしまいました。


 鑑定すると

【特種旨塩】売値小金貨2枚

「小金貨2枚って、2万Z?高かっ!!」




 やっと受付のお姉さんが、迎えにきました。

「ギルドカードが出来ました!お越し下さいませ」


「「「リズさん、俺達と随分扱い違うじゃねぇか」」」

 明るいヤジがとんで来ます。

 たかが、お塩のプレゼントで、酒場の雰囲気が明るくなりました。




 また、ギルマスの部屋に通されます。



 ギルマスがまた、直立で迎えてくれます。

 私達がソファーに座ると、目の前のテーブルに革袋と金のカードが3枚置かれました。


「翼竜の買取り100万Z、ゴブリン魔石26個2600Z、大金貨10枚、大銀貨2枚、小銀貨6枚入ってます」


 5メートル越えるワイバーンは、翼竜と呼ばれるそうです。


「ギルドカードは、翼竜を討伐出来るお3方には、討伐制限無しの買取り制限無し、ゴールドカードが発行されました」


 ゴールドカードは所持者の実力を、内外に誇示出来るだけでなく、評価して発行したギルドマスターの箔付け、他の町のギルドに大居に威張れる物、良い事ずくしですが、金で出来た高価なカード、気を付けないと盗まれる恐れがあります。

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